烤魚|四川風焼き魚

【ニューオープン】池袋でレトロチャイナ「諸葛烤魚(ショカツカオユ)」の重慶料理 

最近、東京のディープチャイナで「ギラギラ系中華」が話題ですが、もうひとつ注目されているコンセプトをご存知でしょうか?

それは「レトロチャイナ」です。本国では2000年代に入ったころから、グッズやインテリアのデザインの方向性として注目されてきました。これを古いと感じるか、おしゃれと感じるかでセンスが問われる踏み絵的な危うい立ち位置を歩んで、今ではすっかりデザインの一ジャンルになりました。

レトロチャイナ

東京にも「老北京」や「オールド上海」的なインテリアのおしゃれな中華レストランが増えています。そんなレトロチャイナを代表する街として、北京、上海と並んであげられるのが内陸部の大都市・重慶。四川より辛いといわれる重慶料理を「老重慶」のインテリアで楽しめる「諸葛烤魚」が池袋に正式オープンしました。 

私の日本語学校の教え子に日本の大学院で環境デザインを専攻したデザイナーがいて、「先生はこういう感じ、好きかなと思って」と誘われ、しかも「辛さは調節してもらえますから大丈夫です」と3回くらい言われて、ロサ会館のお向かいの「諸葛烤魚(ショカツカオユ)」に行くことに。

エレベーターを降りると、さっそくかわいい老重慶のソファがお出迎え。店内は赤を基調にした明るいレトロチャイナのインテリアでした。 

店内のインテリア

※「老重慶」について……重慶は中国西南地方の長江と嘉陵江という大河が交わるところに栄えた大都市で、急峻な土地に超高層ビルが乱立する未来都市的な街並みに、レトロな建築や老街が残るところ。映画の撮影のために作られた両江国際影視城は民国街とも呼ばれ、中華民国時代の街並みの中でコスプレもできるテーマパーク。ここは私もはまりました。 

老重慶イメージ-1
老重慶イメージ-2

このほか、90年代テイストの茶館や歴史的な寺院など、レトロチャイナのデザインやインテリア好きにはたまらないところ。重慶についてさらにマニアックな情報は、近堂彰一さんの著書『重慶マニア』をどうぞ。

重慶マニア

【書評】『重慶マニア』近堂彰一著 – 産経ニュース (sankei.com)

さて、「諸葛烤魚」は今年5月にプレオープン、7月にリニューアルして正式オープンした伝統的な重慶料理が気軽に楽しめるお店。重慶料理は大きく分ければ四川料理ではあるけれど、ここの特徴は川魚の辛い鍋。これが諸葛孔明の好物だったことから店名になっています。すでに中国に900店、海外支店もある人気のチェーンですが、日本ではここが初出店だそう。 

店舗外観

注文はスマホでQRコードを読むか、卓上のタブレットで。私たちは4人で大きな写真を見ながら選んだのでタブレットを使いました。待ち受けも三国演義ファンの心をくすぐるイラストです。もちろん日本語もあります。

注文のタブレット

まずは「先生、大丈夫かなあ」と日本人は苦手に違いないと気を遣われることが多い鶏の足先、いわゆるモミジです。私は大好きです!ここの「骨抜きモミジの和え物」(580円)は、もちろんちょっとピリ辛の味付けです。その名の通り、骨が抜いてあるのでとっても食べやすいです。 

骨抜きモミジの和え物

前菜として、豚足(880円)や干し豆腐(480円)、羊肉串などを頼んで、

豚足
豚足/干し豆腐/羊肉串

いよいよメインの「烤魚」(3280円)です。

メニューには「四川風焼き魚」とありますが、これは魚を一度焼いてから辛いスープで煮込むから。スープの味は香辣、ニンニク、藤辣藤椒(タンジャオ、熟す前の山椒の実で、爽やかな痺れ感がある)、麻辣、高菜漬から選べます。

この日は辛い物をたくさん食べたので、ニンニク味をチョイス。キノコや野菜類の追加もできます。四角い大きな容器で「烤魚」が運ばれてきました。メインの魚はナマズだそうです。誘ってくれた教え子は海鮮に慣れた福建省と広東省の出身で、「淡水魚の焼き魚は初めてかも」と言っていましたが、肉厚な白身が濃厚なスープに絡んでおいしかったです。  

四川風焼き魚

辛い鍋に合わせる飲み物は? 中国人の若者たちは体の熱を取るという伝統的なドリンク「王老吉(ワンラオジー)」かココナッツミルク。私は重慶の白酒「江小白」を頼みました。

伝統的なドリンク「王老吉(ワンラオジー)」

そうそう、「江小白」にはレトロチャイナデザインのこんなマグカップ(じつは陶器)もあるんです。女子受けしまくりです。 

江小白

お腹いっぱい食べたら最後は別腹のデザート。4人でシェアするので果物ミックス(1080円)を頼むと、なんと、金色のしゃぶしゃぶの鍋で出て来ました。もちろん加熱するわけではなくて、冷たいまま食べます。 

氷粉のデザート

この日はドラゴンフルーツ、パイナップル、スイカのキューブがココナッツミルクに入っています。わーい、好きなものばっかり! これだけでもうれしいのに、果物の下にはこれも重慶名物の氷粉(ビンフェン)というゼリー的なものがぎっしり。男子は嵩増しのモヤシくらいにしか思っていなかったけれど、女子はゼリー類が大好きなので、これもうれしいサプライズでした。

店舗情報

諸葛烤魚(ショカツカオユ) 

豊島区西池袋1-36-4
S・Iコンソートビル5F
03-6915-2163
営業時間: 11:00~23:00

Writer
記事を書いてくれた人

Amy 松田

プロフィール

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