米線、蘭州牛肉麺、重慶小麺 東京で食べられるディープな中華麺

中国の食のトレンドを伝えてくれる2020年の中国外食チェーン、ブランドランキングの解説、その2回目です。ジャンルは麺です。

さっそく見ていきましょう。

1位はなんと味千ラーメン http://www.aji1000.co.jp/ です。ご存知の方もいると思いますが、味千ラーメンは1968年熊本発祥の外食チェーンで、1990年代に中国にフランチャイズ出店しています。
現在日本国内は73店なのに、海外は754店(うち中国688店)に展開しています。

最近の味千ラーメンについて

注目は2位の阿香米線(アーシャンミーシェン)です。
2000年創業の米線(ライスヌードル)のチェーンで、現在約600店を中国各地に展開していて、2019年9月に高田馬場(新宿区高田馬場2-19-4 アティレビル2F)に出店しています。

この店の米線は、雲南省の伝統料理である過橋米線に加え、麻辣味やキムチ味、トマト味などさまざまなスープの米線が食べられます。店内は明るくおしゃれな内装で、中国の若い女性客が多く見られます。


3位は李先生牛肉面大王 https://www.mrlee.com.cn/
アメリカ西海岸で牛肉麺店「牛肉面大王」を開業した中国系アメリカ人の李北祺が1986年、北京に「美国加州牛肉面大王」として第1号店を開店したことに始まる、中国では最も古い外食チェーンのひとつです。
現在は名称を「李先生」に変えています。日本にはまだ出店はないようですが、一部のチャイニーズ中華でフランチャイズ加盟店として牛肉麺を出す店があります。

牛肉麺は、牛バラ肉入りの中華風醤油ラーメンで、中国で最もポピュラーな麺と言っていいでしょう。


4位の和府撈面 http://hefumian.com/index.htmlはスローライフを提唱する新感覚ヌードルとして上海などで展開しているようです。


5位の蔡林記熱干麺は、武漢風ゴマソース混ぜ麺の熱干麺(ルーガンミエン)のチェーンです。

熱干麺の特徴は調理法にあります。麺を茹で、7割方火が通ったところで取り出し、湯を切って熱した油をかけて箸で素早く混ぜ、再び麺を10秒ほどお湯に戻します。
たっぷりゴマダレをかけるので、味はかなり濃厚です。都内では湖北料理の専門店「珞珈壹号」(中央区銀座5-8-9 BINO銀座4F)などで食べられます。


6位は東方宮蘭州牛肉面。
蘭州牛肉麺は中国西域の甘粛省蘭州で生まれた牛肉麺で、手打ちで伸ばし、茹でた麺を入れたもの。麺には特有のコシがあり、スープの薬味にパクチーなどが使用され、さわやかな酸味とさっぱりした味わいが楽しめます。

蘭州牛肉面が食べられる店はすでに都内にたくさんありますね。

これは池袋にある「火焔山蘭州拉麺」 https://kaenzan.gorp.jp/ (豊島区池袋2-47-7の蘭州牛肉面です。


7位は康師傅私房牛肉面。
康師傅といえば、中国のカップ麺が有名です。都内の中華食材店にも、牛肉麺だけでなく、さまざまな風味のインスタント麺が袋入りで売られています。

康師傅は中国全土で牛肉麺のチェーン店「康師傅私房牛肉面」を展開しています。実をいうと、康師傅はもともと台湾で創業され、中国で事業を拡大させました。
現在では売上のほとんどは中国が占めていて、台湾では事業をしていないようです。


8位の姐弟倆土豆粉 http://m.jiedilia.com/ は2001年に河南省鄭州で創業された土豆粉(ジャガイモ麺)のチェーンです。

土豆粉はジャガイモのでんぷんでつくった、とてもコシのある麺で、スープの味や具材はさまざまです。都内では小岩にある「呉氏砂鍋米線」(江戸川区南小岩8-11-3)などで食べられます。


9位の无名縁米粉 https://weibo.com/wumingyuanmifen は2009年に女性起業家の曹雲波氏が黒龍江省ハルビンで創業したチェーン。米線より心持ち太い麺と独特のスパイシーなスープが特徴の麺料理です。

都内では池袋にある「中国美食 龍門客桟」(豊島区西池袋5-2-3 平凡立教前ビル1F)で食べられます。この店のオーナーはハルビン出身の26歳の女性で、同胞の有名女性起業家の創業した麺料理を日本人に提供しています。


10位は泰雲老太婆摊摊面 重慶小麺。重慶で最も人気の麺チェーンです。重慶小麺は花椒とトウガラシ入りの麻辣麺で、シビれる辛さが特徴です。汁なしと汁ありがありますが、汁といっても、大量の油が入っているので、ラーメンスープのように飲むことはできません。

都内では池袋の「鉢鉢香」(豊島区南池袋2-26-9 ニュープライムビルB1F)など、多くの中華麺屋さんで食べられます。

こうしてざっと中国の麺のトレンドを見てきましたが、その多くがすでに都内で食べられることがわかっていただけたと思います。まさに東京ディープチャイナが身近な場所に広がっているのです。お気に入りの麺を見つけて、足をは運んでみてください。

(東京ディープチャイナ研究会)

店舗情報

1位味千ラーメンhttp://www.aji1000.co.jp/
2位阿香米線新宿区高田馬場2-19-4 アティレビル2F
3位李先生牛肉面大王https://www.mrlee.com.cn/
4位和府撈面http://hefumian.com/index.html
5位蔡林記熱干麺◆食べられるお店
珞珈壹号
中央区銀座5-8-9 BINO銀座4F
6位東方宮蘭州牛肉面◆食べられるお店
火焔山蘭州拉麺
https://kaenzan.gorp.jp/
7位康師傅私房牛肉面中国のカップ麺
8位姐弟倆土豆粉http://m.jiedilia.com/
◆食べられるお店
呉氏砂鍋米線
江戸川区南小岩8-11-3
9位无名縁米粉https://weibo.com/wumingyuanmifen
◆食べられるお店
中国美食 龍門客桟
豊島区西池袋5-2-3 平凡立教前ビル1F
10位泰雲老太婆摊摊面 重慶小麺◆食べられるお店
鉢鉢香
豊島区南池袋2-26-9
ニュープライムビルB1F
最新情報をチェックしよう!