東京ディープチャイナ「ガチ中華」よくある質問

「ガチ中華」とは何ですか?

海を渡って日本に来た中国語圏の人たちが提供している料理のこと。これまで日本人が親しんできた中華料理とは別物です。彼らが故郷を懐かしみ、自分たちの好みに合わせて提供するようになった本場の味です。

「ガチ中華」には大きくふたつの特徴があります。

ひとつは、これまで日本では味わえなかった中国各地の地方料理が味わえるようになったこと(上の写真は中国北方でよく食べる羊肉串)。もうひとつは、中国や台湾などの外食チェーンや若い中国系オーナーによる個性的な店(下の写真は大久保の四川料理店「撒椒」。料理だけでなく、内装のデザインも現代中国風)が次々と東京に現れ、最新の現地の食のトレンドが体験できるようになったことです。

「ガチ中華」とは、ひとことでいえば、現代の中華料理ですが、台湾や香港、マカオ、東南アジアをはじめとした世界各国で中国由来の料理が現地化されたご当地中華も含みます。

いつ頃から人気なのですか? 

「ガチ中華」は、古くは1980年代に台湾の人たちが都内に開店した台湾料理の店に始まります。その後、1990年代になると、中国の人たちによる「中国家庭料理(家常菜)」の店が現れました。

それから2000年代にかけて、それらの店は少しずつ増えていましたが、提供する料理が本格的になってきたのは、2010年代の半ば頃からでした。特に2017年頃から中国や台湾の外食チェーンをはじめとした個性的な店が増えたので、中華マニアの間で注目され始めました。

人気に火をつけたのは、2019年11月に池袋にオープンした中華フードコート「友誼食府」の存在です。翌年春にコロナ禍となりましたが、海外旅行に行けなくても現地の味を楽しめるということから、多くの人たちに注目されるようになったのです。

なぜいま人気なのですか?

人気の背景には、ふたつの側面があります。

まず日本に暮らし、働く中国やアジアの人たちが増えたこと。これまでのように、日本人の口に合わせることなく、彼らを顧客とした経営が成り立つようになったのです。ですから、「ガチ中華」の店のおもな客層は、中国やアジアの人たちです。

でも、最近は少し様相が変わってきました。日本の人たちも「ガチ中華」の店で見かけるようになってきたからです。

背景には、最近の日本の激辛(麻辣)ブームに象徴されるような、日本人の嗜好の変化があると思われます。「ガチ中華」を代表するのは四川料理で、刺激の強いクセになる味つけは、これまでの日本の中華にはなかったものでした。

2000年代以降、中国に進出する企業の増加とともに、駐在や出張、留学を通じて現地の味を知る日本人が増えました。彼らも東京で味わえる「ガチ中華」に懐かしさを感じています。いまはSNSの時代なので、彼らがコアとなって「ガチ中華」発掘情報を発信し、それを見た若い世代が未知なる味に興味を寄せているのです。

「ガチ中華」のおすすめ料理を教えてください。

中華料理は一般に四大料理(北京、上海、広東、四川)が知られていますが、「ガチ中華」には、これ以外の各地の地方料理や、新たに創意工夫されたモダン中華があります。

「ガチ中華」の4大ジャンルは「麻辣」「羊」「麺」「小吃(軽食)」です。

麻辣
小吃(軽食)

個別の料理については、本サイトをご覧になっていただくとして、以下は2022年春現在の「ガチ中華」注目のジャンルです。

まず地方料理から。

  • 本格四川火鍋
  • モダン四川料理
  • (四川より辛い)湖南料理
  • 雲南料理
  • 貴州料理
  • 延辺朝鮮族料理
  • 新疆中華
  • 西北料理
  • 広東点心
  • 福建料理
  • 東北料理
本格四川火鍋
雲南料理
新疆中華

また、都内に実在するさまざまなタイプの店を、独断で以下の10ジャンルに分けてみました。

  • 新興ビジュアル系
  • 中国の人気外食チェーン
  • ジャンク小吃&麻辣進化系
  • フードコート&ライト小吃系
  • 中華風BBQ&カラオケバー系
  • ローカル家庭料理系
  • 台湾おしゃれ食堂系
  • 老舗台湾&ディープ屋台料理系
  • 南洋中華系
  • 海外現地化系
ジャンク小吃&麻辣進化系
台湾おしゃれ食堂系
南洋中華系
海外現地化系
海外現地化系

詳しくはこちらをご覧ください。

「ガチ中華」はどこで食べられるのですか?

都内で「ガチ中華」の店が集中しているのは、おもに次の5つのエリアです。

まず新宿から新大久保、高田馬場、池袋に至るエリア。池袋から赤羽に至る沿線にも延びているので、「埼京線エリア」と呼びましょうか。

次に、錦糸町あたりから亀戸、新小岩、小岩に至る総武線沿線の「城東エリア」。江東区や葛飾区、江戸川区、足立区など広く店が点在しています。

3つ目が、上野駅から御徒町駅にかけての「上野・御徒町エリア」。

4つ目は、JR京浜東北線の蒲田駅から京急蒲田駅の間の「蒲田エリア」。実は、川崎から横浜(伊勢佐木町界隈)にかけても店は多いです。

5つ目は、都内からは外れますが、JR京浜東北線に沿った「西川口・蕨エリア」も多いです。

なかでも店の数や種類が圧倒的に多いのが池袋です。池袋に「ガチ中華」の母体となる中国語圏の人たちの料理店が現れたのは1990年代後半からでした。理由は、池袋がターミナル駅であることから、通勤通学する中国系の人たちが立ち寄りやすかったからです。

ただし、当研究会では、よくいう「池袋チャイナタウン」「中華街」という言い方はしていません。なぜなら、池袋は彼らにとってあくまで職場(飲食店)がある場所で、住人は少ないからです。そもそも横浜中華街とは町の成り立ちが違います。地元の人たちも、そう呼ばれることを好ましく思っていないからです。

最近、個性的な店が増えているのが高田馬場です。また、都心から郊外に向かう私鉄沿線駅前にも、必ず数軒の「ガチ中華」の店があります。それぞれのエリアごとに出店している店の特徴が少し違います。詳しくは以下の記事を参照ください。

また個別の店については、以下のエリア検索MAP検索で探してみてください。

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