「ガチ中華小吃タウン」となった新大久保のおすすめ5店を紹介します

「ガチ中華小吃タウン」となった新大久保のおすすめ5店を紹介します

新大久保駅から大久保駅にかけてのエリアは韓流ブームに沸くコリアンタウンの喧騒とは全く無縁のオールドタイプの静かな商店街でしたが、2013年に「小魏鴨脖店」がオープンしたあたりから、町の様相がガラリと変わりました。

これまでの町中華のメニューとは異なり、中国本土で見るような窯で焼かれた鴨やなじみのない部位の肉を在留中国人向けに発売し始め、近所の語学学校に通う中国人留学生や在留中国人が母国の懐かしい味を求めてわざわざ遠方から来店するようになりました。

そのうち近隣の物件が空くと来客を見込んだ四川や湖南などのローカル中国料理を出す店が次々に入居し始め、いつしか上野や池袋に並ぶガチ中華激戦エリアが形成されてきた経緯があります。

そんな新大久保ガチ中華エリアに最近ちょっとした変化が訪れています。「小吃」と呼ばれる麺や粉ものなどの軽食やスイーツを出す小規模の店が増え、ちょっとした「ガチ中華小吃タウン」と化しています。 

今回はまだ日本では珍しい中華圏の軽食類にスポットを当て、新大久保在住の筆者おすすめのお店を紹介したいと思います。

唯一無二の中華風ハンバーガー
「南南鶏蛋肉漢堡」(エッグミートバーガー) 

唯一無二の中華風ハンバーガー
「南南鶏蛋肉漢堡」(エッグミートバーガー) 

以前はコリアンタウンの奥で2坪ほどのお店を営業していましたが、たちまち人気店となり昨年移転。現在は新大久保駅改札の目の前にあり、コンテナを改造したひときわ目立つお店となりました。

唯一無二の中華風ハンバーガー
「南南鶏蛋肉漢堡」(エッグミートバーガー) のメニュー表

名物は店名にもなっているパンケーキのようなバンズに目玉焼きとハンバーガーが挟まれている中華系の香辛料で味付けをした一見今川焼のような中華風ハンバーガー。具沢山でボリュームがあり満足感があります。店先でも食べられるので、屋台感覚で利用できます。

四川の麺いろいろ
「辣遇見麻」

四川の麺いろいろ
「辣遇見麻」
細い路地にあり、見つけるのにちょっと手間がかかります。まだ流行する前から麻辣湯を出していた麺専門店で、周辺の日本語学校に通う中国人留学生で賑わっています。
「辣遇見麻」メニュー表

1階で注文をしてから2階のテーブル席に移るシステム。麺は小麦粉麺、春雨、米線、とうもろこし麺から、辛さは5段階から選べます。麻辣湯の他にも麻辣香鍋や麻辣拌など四川のさまざまな麺を提供しているので、辛い麺好きにはたまらないお店です。

蘇州名物の雲吞専門店
「蘇園饂飩」

蘇州名物の雲吞専門店
「蘇園饂飩」

小さなカウンターとテーブル席のお洒落でかわいらしい蘇州名物の雲吞専門のお店。エビやキノコ、コーン、ナヅナ、キムチなどの具材を色違いの5種の雲吞にして、ボイル、スープ、焼きの調理法から選んでいただきます。

蘇州名物の雲吞専門店「蘇園饂飩」メニュー表

雲吞の他にも蘇州名物の陽春麺や焼きそばなどさまざまな麺のバリエーションがありいずれも絶品。月餅などの中華菓子の販売もしています。

日本初の台湾おにぎり
「東京巷口飯糰店」

日本初の台湾おにぎり
「東京巷口飯糰店」

大久保駅から少し歩いた住宅街の一角に「台湾おにぎり」の看板を掲げる小さいお店が見えてきます。時間帯によっては若い女性が並んでいる人気店です。客席が無くテイクアウト専門。店先のベンチでいただきます。

一番人気の香腸のおにぎり1個が880円かと思いながら注文して受け取ってみたらびっくり、重さが250グラム以上あります。割ってみると肉でんぶ、煮卵、高菜、油條、ピーナッツ、干し大根などいろいろな台湾の具材がみっしり入っています(ハーフサイズもあり)。

「東京巷口飯糰店」メニュー表

お米をよく見ると長粒米のもち米でしっとりした旨味があり、具材の異なるサクサク、カリカリとした食感がよくマッチして日本のおにぎりとは全く違う美味しさを引き出してくれています。

日本のおにぎりを期待していくと良い意味で裏切られます。

ガレットのような不思議な味わい
「煎餅菓子研究室 みみ」

ガレットのような不思議な味わい
「煎餅菓子研究室 みみ」

ガチ中華のお店が連なる大久保界隈ですでに老舗格になりつつあるお店。

入店すると中国系の店主らしき方から「煎餅といってもお菓子ではなくごはんです」と説明をいただきました。

辛さのレベルを聞かれると、クレープの焼き台を使って手際よく焼き上げていきます。

センスの良い紙包を開くと、たしかにごはんレベルで具材がみっしり詰まっていました。

ガレットのような不思議な味わい
「煎餅菓子研究室 みみ」の紙包

表皮の柔らかさと砕いた煎餅のザクザク感で食が進み、やみつきになりそうです。

新大久保から大久保にかけての通りには、この他にも中国本土のチェーンの麻辣湯やローカル麺、冒菜、タピオカやスイーツなどの店が軒を連ねており、またベトナムやミャンマー、ネパールなどの雑貨や飲食店も混在していて、まるでどこかのアジアの国に旅行をしているような錯覚を覚えます。

新宿駅からわずか一駅の非日常な空間、歩くだけでも結構楽しいのでおすすめです。

(清水博丈)

店舗情報

南南鶏蛋肉漢堡

南南鶏蛋肉漢堡

新宿区百人町2-10-11
(新大久保駅から徒歩0分)

10:00~22:00

辣遇見麻

辣遇見麻

新宿区百人町2-9
(新大久保駅から徒歩2分)

11:30~22:30

蘇園饂飩

蘇園饂飩

新宿区北新宿1‐7‐20 
(大久保駅北口から徒歩3分)

11:30~22:00

東京巷口飯糰店

東京巷口飯糰店

新宿区百人町1‐23‐11 
(大久保駅北口から徒歩5分)

11:00~19:00

煎餅菓子研究室 みみ

煎餅菓子研究室 みみ

新宿区百人町1‐18‐8
大久保カドビル1階
(大久保駅北口から徒歩3分)

9:00~21:00

Writer
記事を書いてくれた人

清水 博丈

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