「羊肉、好きですか?」
「ガチ中華の雄」との呼び声高い味坊のご主人・梁宝璋(リョウホウショウ)さんと、秋葉原の「香福味坊」(味坊9号店)で初めて会った日。
羊メニューに目が釘付けのわたしに、梁さんが満面の笑みで、ジェントルに語りかけてくれました。
「大、大、大好きです!」と答えると、
「日本の人たちにもぜひ、おいしくってヘルシーな羊肉を、もっと、もっともっと食べてもらいたいなぁ」
ロバート秋山さんとも見紛う(?)ビッグスマイルで、大きな身体をぐぅっと前のめりにして、梁さんが話し始めたのです――
「2000年に神田にお店を出してから20数年になりますが」
「自分が中国東北地方で慣れ親しんだ『羊肉』の素晴らしさを、日本の皆さんに知ってもらいたいと思って頑張ってきました」
「牛や豚や鶏ももちろんいいけど、知っていますか? 羊って高たんぱくで低脂質、鉄分も多いので、実は女性やお子さんや、スポーツをしている方にもぴったりなんですよ」
「それに羊って、牧草を食べて育つでしょう? 外国から輸出される直前に少し飼料を与える例もあるけど、基本的にずーっと、ものすごぉく広い牧場で、自然の草花を食べて大きくなる。まさに『自然の恵み』のカタマリなんです」
「だから」
「だから?」
「日本のご家庭でも、羊を、もっと気軽に食べてもらえませんかね?」
「さすがにそれはチョット無理なんじゃ・・・羊料理、つくるの難しそうだし」
「それ、誤解なんです! 羊料理は、ご家庭でも実は簡単につくれます」
「いやぁ、それってたぶん梁さんが料理人だから・・・わたしも羊好きだからレシピ本を見たりもしたんですけど、こじゃれたスパイスとか、ネットで探して買ったりしても余っちゃうし」
「はは! お店じゃないと、そういうことはあるかも! でも羊肉料理はね、いまや本当に、スーパーで買える食材で、気軽に楽しめるんですよ」
「ほんとに?」
「だって『家庭料理』だから! 中国の一般家庭でもつくっていますから! それこそ家庭料理でつくれないレベルのものは、お店に行ったらいい。『味坊』に来てください!」
「ははは、たしかに」
「でもわたし、食いしん坊ですけど、料理が苦手で・・・餃子は毎度焦がすし、チャーハンはパラパラになるどころか必ずダマになるし、卵焼きも焼けないレベルだったりして・・・それでも『羊肉料理』できるのかなぁ」
「没問題! いいじゃないですか、羊の“誰でも”できるおいしい家庭料理、わたしがお教えしますよ!!!」
――そ~んなこんなで!?
Youtube番組「味坊・梁さんが教える おうちで簡単!羊肉料理」が、スタートすることになりました☆
味坊・梁さんが教える おうちで簡単!羊肉料理
https://www.youtube.com/watch?v=BmqlIBYIgg8
梁さんのレシピ、騙されたと思って、つくってみて。
梁さん、きっと撮影の前に「不器用な人でも気負わずできるように」って、いっぱ~い考えてくれたんだろうなぁっていう優しさにあふれていて! ほんと驚くほど簡単に! とびっきりおいしく!! できますから!!!
まずは第1回、羊肉料理の定番「ラム肉のクミン炒め」、ぜひお試しください♪
【レシピ】
- 羊肉 約200g
- 玉ねぎ 約60g(Lサイズの1/4くらい)
- 油 適量
- 卵1個+塩ひとつまみ(※使用するのはごく少量。なお卵がなくても、おいしくできます)
- 調味料A(予め計って1皿に←洗い物も減らせます!)
クミンシード(ホール) 2g
塩 2g
いりゴマ 1g
一味唐辛子 0.5g(※お好みで)
羊肉をだいたい同じ大きさ(約2cm幅)になるように切る。
☆point!☆ 少量の溶き卵(全卵)+塩ひとつまみであえておく!
玉ねぎをだいたい同じ大きさ(約0.5~0.7cm幅)になるように切る
☆point!☆ 玉ねぎの食感がぐんと良くなる梁さん直伝超簡単刻みテクあり!
フライパンを熱し、油を引く。
☆point!☆ 火加減不要、スタートからできあがりまでずーっと強火!
羊肉を表面に焼き色がつくまで炒める。
☆point!☆ 卵のコーティング効果で炒め過ぎても硬くなりにくい!
玉ねぎを加え、炒める。
☆point!☆ シャキシャキ感を楽しむなら“軽く”、柔らか玉ねぎ派なら心持ち長めに!
調味料Aを一度に加えて炒めながら全体に絡め、水分が飛んだらできあがり
☆point!☆ 調味料は予め計っておいて一括でOK! 熱々を召し上がれ♪
【後日談】
YouTubeの撮影後、近所のマルエツで材料を買って!
自宅のアパートの小さな台所でつくってみたら、あっけなくできちゃいました♪
梁さんが教えてくださったコツのおかげで、いっつもお肉がパッサパサになるまで火を通してしまうわたしですが、羊肉は柔らか、旨みたっぷりな肉汁じゅわわ~ッ。子どもたちからも「あれ? ママ、今日のおいしいじゃん!」と大好評でした。ヤッター!
玉ねぎのシャキシャキ感が、梁さんとつくった時より明らかに足りなかったので(!)野菜の炒め方は次回以降の課題ということで! To be continued~
(ちかぞう)