大学の知り合いに自分は「ガチ中華」が好きだと話したら、何度も行っているというおすすめのお店を紹介してもらいました!
御徒町の「老酒舗」。中国の朝ごはんを食べられます!
平日の9時頃に行ったので、店の周辺はスーツ姿の人が多く歩いていました。
ガード下で太い通りではないので周辺は割と静かですが、すぐ近くにJR御徒町駅があり、アメ横も近いので観光客らしき人もいます。

朝食セットはA~Eの5種類。

単品メニューも豊富で、1皿数十円~数百円で蒸しパンやピータン、鶏の手羽麻辣煮などが食べられます。
私はBセットの揚げパンと豆乳セットを注文しました!
揚げパンは麻辣湯のトッピング以外では食べたことがなかったため、朝ごはんとして食べるのは初めてでわくわく。
豆乳も、コップで出てくるのかどういうものなのか想像つきません。
店内は、女性のお客さんも男性のお客さんも同じくらいの割合のようでした。
店内で食べているのは日本人の割合の方が高そう。

中国系のお客さんはテイクアウトで数組訪れていました。
厨房の店員さんが味坊のTシャツを着ているのを見てびっくり。実は、味坊グループの一つだと来店するまで知りませんでした。

壁には手書きのメニューがいっぱい。

ホームページによると、「中国・北京の大衆酒場のツマミを再現」しているそう。
どれも安くて、一人で来たとしてもたくさんの種類を食べられそうです。
紹興酒の飲み放題は1時間で1000円。
「吞兵衛の玉手箱(老酒舗おつまみボックス)」も面白そうな響き。
ちなみに私が行ったときにも、お酒やおつまみを頼む常連さんっぽい方がいらっしゃいました。ビールやピータン、蒸し鶏を頼まれてらっしゃいました。

そして私が頼んだ揚げパンと豆乳セットが来ました!!
温かい豆乳から甘い匂いが広がります。

揚げパンと豆乳の組み合わせが中国の朝ごはんの定番なことは知っていましたが、初めてだったので食べ方が分からず、店員さんに聞いてみました。
店員さんだけでなく、隣の席のお客さんも一緒に教えてくださいました。
皆さんに教えていただいたのは、揚げパンは、豆乳に浸して食べる。甘いのが好きだったら、小皿の砂糖を豆乳に入れて甘くする、とのこと。
まずは砂糖なしで食べてみました。
ほんのりした甘さが朝ごはんにぴったり。
そしてその甘さと、揚げパンの少し塩味がある感じがよく合っています。
砂糖を入れると、無調整の豆乳独特の風味がマイルドになってより食べやすくなりました。
甘党の私は砂糖を入れた味の方が好きでした。
揚げパンはかなり量が多いです。ワンコインでこの量はお得。
こってりしたものを想像していましたが、全然脂っこくなくてびっくり!!
朝から揚げ物なんて、と思っていましたが、確かにこれなら食べられます。
お漬物もとってもおいしいです。日本の高菜に似ていて、とても優秀な箸休めといった感じです。
というわけでごちそうさまでした!
普段あまり朝ごはんを食べない私にはさすがに量が多かったので、余った揚げパンは袋に入れていただいて持ち帰りました!

初めての中国の朝ごはん、とってもおいしかったです!
朝からこんなにしっかり食べたのは久しぶりでした。
ちなみに私はマレーシアに留学していた際、中国系マレーシア人のお店で朝ごはんを食べたのですが、老酒舗とは似ているメニューもあるものの、提供の仕方が一番違いました。

老酒舗ではメニューがあって注文する形式なのに対し、マレーシアはビュッフェのようにお皿に盛るスタイル。量ではなく、選んだメニューの品数で料金が変わります。これはマレー系のお店でもよくあるやり方です。
写真にある店のラインナップは、揚げパンや魚の練り物、焼きそば、奥に鍋いっぱいのおかゆ。もちろんほとんどのお客さんは中国系なので「ガチ中華」の一つと言えますが、長年マレーシアに住む中でマレー系のやり方も取り入れているんですね。

後日、TDCの中村さんに老酒舗は豆腐脑(豆花)がおすすめだよ、と教えていただいたので再度来店しました。特に中国東北の定番朝食メニューなんだそうです。
Dセットの豆腐脑+焼き餅(550円)を注文。
豆腐に醤油ベースのあんかけがかかっている豆腐脑、ゴマがまぶされた焼き餅、お漬物です。

豆腐脑は、タケノコやニンジン、卵などが入った優しい味のあんかけがおいしい!

豆腐が甘くてトロトロで、口の中に入れるととろけます。

焼き餅(シャオビン)は、中国のパンの一種。
表面がカリっとしていて中がふわふわでおいしいです。
何かのスパイスが効いている?と思って聞いてみると胡椒だそうです。

中国の朝ごはんを食べたい人、ぜひ行ってみてください!
今度は夜にも来てみたいな。
(泉山あにか)
店舗情報
老酒舗

台東区上野5-10-12
JR御徒町駅南口から徒歩2分、ガード下にあります。
【朝食】毎日 7:00時〜10:00時
Writer
記事を書いてくれた人

泉山あにか
代表からのひとこと
先日、泉山さんが大学のゼミで上野御徒町のアメ横を調査しているという話を聞きました。いわゆるガチ中華に限らず、出店しているさまざまな多国籍の店舗のオーナーにインタビューしているそうで、そのレポートがまとまったら教えてくださいとお話しましたね。
アメ横にガチ中華をはじめとした多国籍屋台が出現し始めたのは、2010年代に入ってからのことでした。東日本大震災後、2013年頃からインバウンド客が急ピッチで回復していくなか、当初は日本人客というより、海外の人たちが屋台での食事を楽しんでいるようでした(もっとも、日本の海鮮などの屋台もあり、そちらは日本人も利用していました)。
もう4年以上前のことですが、TDCのウェブサイトでは、上野アメ横屋台で食べられる中国の朝ごはんのレポートも配信していました。
このとき出店していた店のうち、いくつかは現在もありますが、かなり入れ替わりもありました。でも、基本的にここの屋台の多くは、中国東北地方出身の人たちが営んでいて、かなり珍しいローカルフードが食べられます。
今回泉山さんが食レポしてくれた「老酒舗」は、いまやガチ中華ファンなら誰でも知る有名店ですが、朝ごはんの時間帯になかなか行く機会がなく、泉山さんとは違い、ぼくは夜こそ何度も訪ねたことがあるのですが、まだこの店の朝ごはんを食べたことがなかったので、とても参考になるレポートでした。
ぼくも、いつか朝に訪ねてみたいと思っています。