TDCライターの堀田ナホです。
7年振りの大改訂となった、2025年8月刊行『地球の歩き方 大連 瀋陽 ハルビン』の出版を記念して2025年10月30日に開催された食事会のレポートをまとめました。

第1弾の「味坊丸の内iiyo店」に続く第2弾は、大連出身のムーさん(「食彩雲南」代表・牟明輝さん)のメイン店舗である「ムーさんの蒸鍋館」で催され、大連の多彩な海鮮料理を存分に味わう贅沢な会となりました。
第1弾の様子はこちらでご覧下さい。↓
大連出身の優しいムーさん
味坊、陳家私菜などのガチ中華第一世代に続く、ガチ中華第二世代として知られるムーさん。いつも笑顔で迎えてくれ、料理の組み合わせなど細かな相談にも親身に応じてくれる、温かい人柄のオーナーです。
ムーさんの出身地・遼寧省大連市は温暖な気候に加え、三方を海に囲まれていることから、豊かな海産物が味わえる地域として知られています。私の祖父が満鉄に勤めていた縁で母は大連生まれであり、私自身も大連に強い思い入れがあります。母と訪れた大連で味わった海鮮の味は今も忘れられず、東京で本場の大連海鮮を楽しめるのは、ムーさんのおかげです。
真心が込められた料理の数々
この日は、大連料理や海鮮がお好きな方はもちろん、「ガチ中華はよく食べますが、大連料理は初めてなので、楽しみにして来ました」という方も多くいらっしゃいました。広東料理や四川料理に比べ、大連料理はまだ一般的と言えないかもしれません。
一方で、素材を大切にしたシンプルな味付けは、日本人の味覚にとても合うはずです。準備された料理の数々は、ムーさんの友人であり、中国国家高級烹餁技師の資格を持つ焦創さんが担当。焦さんは、地元の新聞「大美食」でも大連を代表する5人のシェフのひとりに選ばれています。「大連料理が日本で広まって欲しい」というおふたりの願いとともに、あたたかな真心が一品一品に込められているように感じました。



オリジナル紹興酒が飲み放題、という太っ腹な企画の日でもありました。

紹興酒ジャパン株式会社
https://shokoshu.jp/
まさに海鮮の宴!
それでは、海鮮を中心とした、この日の特別料理をご紹介していきましょう。まずは魚の燻製という、お酒にぴったりのおつまみが登場。クセがなく、ほどよいスパイスの香りが心地よい一品から、大連海鮮の宴は始まりました。

続いて、野菜の甘酢和えは醤油ベースでシンプルな味わい。ほうれん草とアサリのからし風味は、からしがとてもいいアクセントになって、アサリの旨味を引き立てていました。白菜とクラゲの甘酢和えはサラダ感覚の一品で、前菜としてさっぱりと食べられるのがよかったです。
大連ご当地料理の登場

見た目はやや地味ながら、「ぜひ食べてみて欲しい」とムーさんがおすすめする大連料理のひとつ、大連風スープです。サワラのすり身で作った団子から出汁がよく出ていて、スープは胃にやさしく吸い込まれていきました。なるほど、ムーさんのいう「ジミメシ」(派手さはなく地味なメニュー)かもしれませんが、シンプルな料理こそ、素材の大切さがよくわかる一品でした。

これはもう全員が納得するおいしさで、思わず頷きながら食べました。日本人になじみ深い酢豚を思わせ、お酒にもごはんにもピッタリの味。豚肉の旨味が際立ち、刻んだ野菜が絡んだ甘酢ソースは鼻の奥をくすぐり、後を引く美味しさでした。

アサリ、ナス、豚肉のハーモニーが絶妙だった一品です。メニューには醤油煮とありましたが、とてもあっさりとした味わいで、まるで塩味だけのようにも感じました。素材の持ち味を最大限に活かす大連料理の真髄は、このあたりにあるのかもしれません。
中国ワインで海鮮を味わう

大人気だったのは、こちらの海老揚げ。身はもちろん、海老の尾までサクサクと食べられるように、絶妙な揚げ加減でした。まず形に驚き、食べてみて食感と美味しさに驚く。これもきっと、中国国家高級烹餁技師である焦さんの熟練した技術なのでしょう。あちこちから「美味しい!」という声が聞こえました。張裕ワイン(白・リースリング)との相性は言うまでもなく、至福の組み合わせでした。

張裕(チャンユー)ワインは、中国最古で最大のワイナリーを誇ります。
升恒酒業
https://shoko-wine.jp/collections/all

蒸すだけでも十分に美味しい蟹を、生姜とともに炒めることで、さらに香り豊かに仕上げたワタリガニが登場しました。ぎっしりと詰まった身は甘く、黄色の卵を含んだ部分は濃厚な味わい。宴のメインメニューとして、テーブルを鮮やかに彩っていました。

ワタリガニを味わうにも、お酒を飲むにも忙しい各テーブルへ、大きな蒸し魚が運ばれてきました。次から次へと続く豪華な海鮮メニューに、参加者からは嬉しい悲鳴も聞こえてきます。お祝いの席では欠かせないといわれる魚の蒸し料理は、仕上げにかけられた油と葱の香りが食欲をそそり、参加者同士でつつき合いながら楽しみました。


ワタリガニや蒸し魚を堪能したところに、香ばしくカリッと揚がった豚ヒレ肉の出番です。添えられた花山椒を少し振り、熱々のうちに一口で味わいます。やわらかな豚肉の旨味は後味も軽やかで、山盛りで食べたいくらいでした。
ラストまで続く海鮮づくし

さて、宴もいよいよラストスパートに入ります。こちらはウニのような色合いに見えますが、エビ味噌を使った一品です。イカと豆腐をエビがまとめるというハーモニーが、何ともいえない贅沢な海の味わいを生み出していました。

こちらは、また大連らしい一品。デンプン焼きは中国全土で食べられていますが、春雨とも少し違う食感が楽しめます。新鮮な海鮮を纏っているのも、大連ならではの味。ひとつひとつの具の大きさに驚きながら、味わいました。現地を訪れた際には、ぜひ試してみてほしい料理です。

サワラは大連でよく食べられている魚で、水餃子の具としても親しまれています。酢や醤油をつけず、サワラそのものの味を噛みしめて味わうのがおすすめです。かつて、こういった水餃子を私の祖父や祖母、そして幼い頃の母が大連で口にしていたのかと思うと、さまざまな思いが胸をよぎりました。

まさに海鮮づくしの海鮮の宴、その〆にふさわしい一品は、たっぷりの海鮮と野菜で作られたソースがふんだんにかけられた炒飯です。牡蠣、海老、アサリなど、海の幸による旨味の大共演が、参加者の満足度をさらに高めてくれました。
予定されていた料理をすべて堪能し、全員が満足していたところ、最後にムーさんからの大サービスが登場! ムーさんの新しいお店「南方急行」(2025年7月オープン)で人気の名物料理、海苔と豚肉の炒めがふるまわれました。

すでに満腹でしたが、これはもうごはんと一緒に食べるしかありません。海鮮あんかけご飯に続く、さらなる〆の料理として、つやつやの海苔が海鮮の宴のラストを飾りました。
(海苔と豚肉の炒めは大好評につき、「ムーさんの蒸鍋館」でも提供されるようになりました)

”大連海鮮の宴” レポートはいかがでしたでしょうか?
次に大連へ行ったら何を食べようかと、私は『地球の歩き方』を見ながら妄想を続ける日々です。そして、大連料理を中心に「ジミメシ」ブームが日本で起こることを期待しています!
最後に、地球の歩き方取材でおなじみの写真家・佐藤憲一さんは、この会をこんな風に振り返っていました。
「ムーさんの友人で、大連でも指折りの料理人だった焦創さんが腕を振るう大連の海鮮料理の数々が出てきて大満足の一夜でした。大連の露西亜街の奥にある庶民的な市場に地元の人しか行かないような海鮮料理の小さなお店があって、大連へ取材に行くたびに必ず食べに行っていたのですが、まさにそこで食べていたような料理ばかりでした。」
本場の大連料理、皆さんも現地大連ではもちろん、日本ではぜひ「ムーさんの蒸し鍋館」で味わってみて下さい。
D04 地球の歩き方 大連 瀋陽 ハルビン 中国東北地方の自然と文化 2026~2027
https://www.arukikata.co.jp/guidebook/234578/
(堀田ナホ)
ムーさんが企画した次回の食事会について
2月8日(日)、ムーさんはかつてテレビで大活躍した香港出身の「炎の調理人」金萬福さんのレシピ講座と合わせた食事会を企画しています。ぜひご参加ください。
「南方急行・金萬福食堂車の旅」
「南方急行・金萬福食堂車の旅」
— 食彩雲南 &ムーさんの蒸鍋館 (@shokusaiunnan) January 19, 2026
日時:2026年2月8日(日) 17時半 金萬福の料理実演 18時半 宴会 場所:南方急行
参加費:7000円(飲み放題付)
参加フォーム:https://t.co/egP6QYswzh
問い合わせ:牟明輝 090-6537-7233 pic.twitter.com/iXomcQqEWl
| 開催日時 | 2026年2月8日(日) 17時半 金萬福さんの料理実演 18時半 宴会 |
| 場所 | 南方急行 新宿区新宿1-3-8 Ykb新宿御苑B1飲食店 03-6380-6558 丸の内線新宿御苑前駅から徒歩2分 |
| 参加費 | 7000円(飲み放題付) |
| 申し込みフォーム | http://x.gd/k91K5 |
| 問い合わせ | 牟明輝 090-6537-7233 |
店舗情報
ムーさんの蒸鍋館

豊島区西池袋1-28-1
第二西池ビル6F
03-6687-2011
*ムーさんの楽しいインスタとXはこちら!
https://www.instagram.com/shokusaiunnan/
https://x.com/shokusaiunnan
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記事を書いてくれた人
