教えて!むー先生!”その4「アクティブエイジングのすすめ」

教えて!むー先生!”その4「アクティブエイジングのすすめ」

読者の皆さん、こんにちは。
中医師の村木亜ゆみです。

今日も皆さんからの質問にお答えしますよー。
どれどれ…質問BOXオープン!

「漢方でアンチエイジングできますか(40代男性)」。

やっぱりみんな気になりますよね。いつまでも若々しく健康でいたいのは古今東西変わりませんな。

昔は今よりも寿命短かったですから、長生きしている人は尊敬の対象だったわけです。

中医学のバイブル『黄帝内経でも、黄帝が弟子の岐伯に聞くわけです。

「岐伯よ、昔の人が長生きなのに、今そうでないのはなんでかのう?」

「それは昔の人は陰陽を知り、自然の法則をわきまえて生活していたからで云々」

※『黄帝内経』は現存する中国最古の医学書。

えーと、昔の人っていったいいつの人…?

教えて!むー先生!”その4「アクティブエイジングのすすめ」

さっきも書きましたが、年を重ねても健康で、若々しく、女性ならそこに「美しく」が加わると思いますが、形あるものはすべて朽ちていきますから、そこに抵抗しても自然の摂理を変えることはできません。

むしろ受け入れて楽しく共に過ごしたほうがよかろうと村木は思うわけです。

お友達Aが「アンチじゃなくて、アクティブエイジングだよ!」と言っていましたので、今回はそれを拝借しちゃいます。

さて、このところ女性誌の広告見出しに「アンチエイジングには黒い食材!」「アンチエイジングには腎を補おう!」などという言葉を見ることが多くなりました。

漢方でいう「腎」は、私たちが知る腎臓の働きも担っていますが、私たちが生まれてから成長して、次の世代に命をつないで(つまり生殖行為を行って)、命が尽きるまでの長い時間を担当している臓です。

つまり、生命力を蓄えているともいえるわけです。

エイジングもその長い道のりの中の一部なので、腎のエネルギーがたくさんあれば年を重ねても元気でいられると考えます。

腎は五行の「水」グループに属していて、そこに「黒」も属しています。同じグループにある色のものや味のするものを食べるとそこに属する臓のエネルギー補給になると考えるので、女性誌も「黒いもの」と書くわけですね。

で、黒いものというと黒ゴマ、黒きくらげ、黒豆、といったものから昆布やヒジキなどの海藻類があげられます。髪にもいいからと子供の頃母親にひじきや昆布を食べさせられたのを思い出します。

しかし、黒いものだけたくさん食べればいいというわけではなく、やはりバランスよく食べることが大事なわけですのよ。いつも言いますが、その人に必要なものを必要な量だけ食べることが基本です。適正な体重の維持にも気を付けてくださいね。

そして、運動や休養も然り。虚弱で体力のない人が激しい運動してもエネルギー消耗してエイジング早めちゃいますからね。ウォーキングは歩く速度を変えることや腕を振ることで運動量を調節できます。

岐伯が言うところの「それは昔の人は陰陽を知り、自然の法則をわきまえて生活していたからで云々」も、「陰陽のメリハリある生活をしていた」ということでしょう。なんだか難しそうに感じますが、陽の時間(昼間)には、どんどん行動するし、陰の時間(夜)には、きちんと寝る。「程よく動いたら程よく休む」でOKです。

そうそう、この「腎」は寒さが嫌いです。寒いと元気がなくなってしょぼぼん、ってなってしまいますので、寒さを防ぐのもアンチエイジングなんですよ~。

寒いと免疫力下がるというより、腎の働きが弱くなって、生命力が弱くなることに加えて、寒いと気血の流れも遅くなって身体にエネルギーが届かなくなるので、元気もなくなるってことなんです。

エイジングは怖くありませんし、嫌なことでもありません。昔の人は不老不死に憧れたようですが、生き物は致死率100%ですから。それも自然の摂理に従って生きるってことですね。

教えて!むー先生!”その4「アクティブエイジングのすすめ」

では今日はこの辺で。

皆さんからの質問、まだまだお待ちしてまーす!

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村木亜ゆみ

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