立川に中華フードコート2号店がオープン 友誼食府@立川-前編

2021年3月18日、池袋にある中華フードコート「友誼食府」の2号店となる立川店がオープンしました。

池袋と同様に中国食材を扱うスーパーマーケット「友誼商店」との併設で、イートインスペースはその1/3程度、こぢんまりしたものになっています(5卓20席)。

フードコートに出店しているのは、池袋でもおなじみの香辣妹子(シャンラーメイズ=四川料理)、三宝粥店(さんほうかゆてん=大連風点心)、友誼早餐(ゆうぎそうさん=中国の朝ごはん)の3店に加え、焼き小籠包の店「永祥生煎館(ヨンシャンションジエングアン)永祥生煎館 (ei-show.com)」と「西安美食(せいあんびしょく=西安料理)」の5店です。

今回は立川店の前編ということで、池袋にはない2店を紹介しましょう。

まず入口に近い場所にある永祥生煎館から。

この店はもともと池袋にある上海B級グルメの焼き小籠包の専門店です。

小籠包を蒸すのではなく、大きな鉄板の上にぎっしり並べて焼き上げるので、包子の下はパリパリ、上はモチモチと異なる食感が楽しめるうえ、アツアツの肉汁を吸い上げつついただきます。ゴマと刻みネギが振りかけられています。

この店では、独特の幅広麺の食感が味わえる刀削麺や、ワンタンスープ、チマキ、野菜饅頭、餅米入りの焼売などの上海の庶民派グルメが食べられます。

ジャージャン麺(炸醤麺)もあります。韓国の甘辛でミートソース風のジャージャー麺とは違い、中国のジャージャー麺は塩味がかなり強めで、パクチーやキュウリの千切りがたくさん入っています。

もう一軒の西安美食は、羊料理や粉モノの本場である西安小吃(シーアンシャオチー)の店です。

メニュー代わりの看板をみると、西安風煮込み肉入りバーガーの「肉夾饃(ロウジャーモー)」がありました。

中国で「饃(モー)」というのは小麦粉をこねて焼いたパンのようなもので、これに切れ目を入れて、煮込んだ羊肉や牛肉の細切りを詰めたのが肉夾饃です。この店ではハムと目玉焼きをはさんだメニューもあるようです。

また羊の串焼きの羊串肉(ヤンロウツァン)もあります。「マメ」とあるのは豚や羊の腎臓の部位を指すことばで、レバーとも違ってほろりとしたやわらかい食感がおいしいです。

これが肉夾饃です。煮汁がソース代わりで、饃には香ばしさと粉モノならではの素朴な風味があります。中国では若者がおやつ代わりに食べている代表的な小吃といえます。

次のメニューをみると、左上に漢字が難しすぎると話題になり、『タモリ倶楽部』(テレビ朝日)で取り上げられたビャンビャン麺が見えます。なにしろ「ビャン」は驚きの全57画の漢字です(中国でも一般的には使われてはいないようですれど)。

西安発祥の手打ち幅広麺で、この店のは最も基本形の「油溌麺(ヨウポーミエン)」で、茹でたての麺に野菜とひき肉、トウガラシなどをのせ、熱した油をかけて食べます。

ビャンビャン麺はこの幅広麺のことを指し、具材もいろいろで、スープ入りもあります。西安美食のおばさんのTシャツの背中に書かれている文字が「ビャン」です。

もう一品は、春雨入り羊肉スープの「澄城水盆羊肉湯(チョンチョンシュイパンヤンロウタン)」を食べてみました。

羊のスープは食べ慣れていない人にとっては少々臭みが気になるかもしれませんが、パクチーを入れると抑えられます。羊肉がゴロゴロ入っていて、スープはほのぼのした味わいです。春雨が入っているので、けっこうボリュームがあります。

ほかにも牛筋肉入り麺の「筋頭巴脳牛肉麺(ジントウバーナオニウロウミエン)や辛味スープ入り水餃子の「酸湯水餃(スアンタンシュイジャオ)」、中国の女性が大好きな「涼皮(リャンピー)もありますね。

涼皮は小麦や米粉の平たい麺に甘辛く酸っぱいソースがかかっていて、ひんやりツルンとした食感がおいしく、キュウリやパクチーを和えて食べます。夏は暑さを和らげ、冬は体を温めるといいます。

友誼食府のメニューは一品500円くらいからで、麺類も1000円以内で食べられます。包子(バオズ)や煎餅(ジエンビン)などの小吃で1個売りしているものはもっと安いです。

精算は池袋と同様に店ごとの専用プリペイドカードを使って行います。注文後、各店で渡されたプリペイドカードをもって奥に行き、友誼早餐のレジで代金を支払ってカードにチャージしてもらいます。その後、カードをお店の人に渡し、料理を受け取ります。持ち帰りもOKですので、気軽に店の人に頼んでみてください。中国語で持ち帰りは「打包(ダーバオ)」といいます。そう言えば、すぐにわかってくれるでしょう。

フードコートの隣は食品スーパーなので、ビールなどのドリンクはそちらで購入し、店に持ち込んでもかまいません。これうれしいですね。アルコール以外のドリンクもいろいろあります。

池袋西口(北)から徒歩30秒とわかりやすい池袋店に比べ、立川店は少しわかりにくいので、以下のアクセスを参考にしてください。

JR中央線立川駅下車。南口から南口大通りを南下し、立川南通りを左折(東へ)してすぐ(セブン-イレブン隣)。徒歩5分/多摩モノレール立川南駅下車。南口大通りと立川南通りの交差点を左折(東へ)してすぐ。

(東京ディープチャイナ研究会)

店舗情報

友誼食府 立川店

東京都立川市柴崎町3-6-23
042-512-9735

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