三軒茶屋のおしゃれ系湖南料理「香辣里」で楽しむ香り高い至福の味

三軒茶屋のおしゃれ系湖南料理「香辣里」で楽しむ香り高い至福の味

ハーブや発酵食品、燻製をふんだんに駆使した湖南料理が食通の間で注目されています。

湖南料理は「湘菜(シャンツァイ)」と呼ばれ、実は中国で最も辛い料理として知られています。ただし、四川料理のような花椒による痺れが前面に出るのではなく、フレッシュなトウガラシを多用する香り高く辛い「香辣(シャンラー)」という味つけが特徴です。強火の調理法が好まれ、味つけが濃い料理が多いです。

湖南省

2018年6月に三軒茶屋にオープンした「香辣里(シャンラーリー)」は、東北料理や羊肉料理で有名な味坊集団の5番目の店です。「ガチ中華」の主流の四川や東北、西北とは違う新鮮な味が楽しめます。そして、三軒茶屋にあるせいか、店内はなかなかおしゃれです。

香辣里の店内

では、同店の魅力的なメニューを紹介します。まず前菜から。

青トウガラシのピータン和えの「擂辣椒皮蛋(レイラージャオピーダン)」。

擂辣椒皮蛋(レイラージャオピーダン)

すり鉢にピータンと青トウガラシを入れ、すりこぎでつぶしながら食べる家庭料理。パクチーをのせることで、ピータンのほろ苦い甘みとトウガラシの深い辛さが溶け合い、さわやかさが引き立ちます。酒のつまみにもいいし、ご飯にも合います。

キュウリを紫蘇の葉とともにローストした「紫蘇煎黄瓜(ジースジエンファングア)」。

紫蘇煎黄瓜(ジースジエンファングア)

紫蘇の香りが爽やかに香る、口直しにピッタリの前菜です。

サクッとした食感が美味なる「臭豆腐(チョウドウフ)」。

臭豆腐(チョウドウフ)

発酵液に豆腐を漬け込むことで生まれる独特の臭味で知られる臭豆腐は、湖南省が発祥ともいわれます(諸説あり)。油で揚げると、香ばしさとチーズのような発酵香に変わり、サクッとした食感がたまりません。そのまま食べてもいいですが、ピリ辛醤油で食べてもおいしいです。

中国式ベーコンの「腊肉(ラーロウ)」。

腊肉(ラーロウ)

湖南省西部特産の燻製肉の「腊肉(ラーロウ)」はベーコンのような食感です。生のトウガラシを肉に練り込んであるので、相当辛いですが、酒のつまみにピッタリです。これにネギなどと一緒に炒めたのが「炒腊肉(チャオラーロウ)」です。

3種の漬け物を蒸しパンにのせて食べる「湘味三大坛(シャンウェイサンダータン)」。

湘味三大坛(シャンウェイサンダータン)

大豆を発酵させた「腊八豆(ラーバードウ)を発酵トウガラシで炒めたものや、細いインゲン豆を塩漬けにして発酵させた「酸豆椒(スァントウジャオ)」を腊肉と炒めたものなどです。

さて、これからはメインの料理です。

白身魚の香辣蒸しの「香辣魚(シャンラーユィ)」。

香辣魚(シャンラーユィ)

白身魚を香辛料と塩水に漬け込み、発酵トウガラシと一緒に蒸し煮にした湖南の郷土料理。中国では「臭魚(チョウユィ)」と呼ばれるますが、あふれる発酵香は食欲をそそるります。ワインとの相性もバッチリです。

鯛頭の発酵唐辛子蒸しの「剁椒魚頭(ドゥオジャオユィトウ)」。

剁椒魚頭(ドゥオジャオユィトウ)

赤トウガラシのみじん切りをニンニクや塩、酒で発酵させた剁椒(ドゥオジャオ)、豆鼓(トウチ)、ネギ、ショウガなどを魚の頭と一緒に煮込む湖南の伝統料理です。発酵味が醸す上品な風味と白魚の淡白でやわらかな身が溶け合います。魚の身を食べ終わったら、残った蒸し汁に太めの米粉や中華麺などを入れて食べるとおいしいです。

毛沢東が好きだったといわれる湖南風豚バラ煮の「紅焼肉(ホンシャオロウ)」。

紅焼肉(ホンシャオロウ)

湖南名物の豚バラ肉の醤油煮込みで、砂糖や八角、酒で甘く味つけされます。肉は皮と脂身、赤身の三層がひとつとなり、口の中で異なる食感を楽しめます。

スモーク豆腐と薫製豚肉を炒めた「腊肉香干(ラーロウシャンガン)」。

腊肉香干(ラーロウシャンガン)

燻製にした豆腐を腊肉と炒めた料理で、赤ワインに合います。

サツマイモ春雨の鉄鍋煮の「鉄鍋紅薯粉(ティエグオホンシューフェン)」。

鉄鍋紅薯粉(ティエグオホンシューフェン)

サツマイモのデンプンでつくった春雨を鶏のスープで煮込んだもの。もっちりした食感が楽しめます。

タマゴ餃子入りスープの「蛋餃子(ダンジャオズ)」。

蛋餃子(ダンジャオズ)

小麦の皮の代わりにタマゴを薄く焼いてひき肉のあんを入れた餃子です。鉄板の上で溶きタマゴを敷き、肉あんを入れて閉じたものを火に通して食べるのですが、スープに入れると、タマゴのほの甘みが口に優しくておいしいです。

しめ的な料理もいくつかあります。

豚スペアリブをのせた汁ビーフンの「排骨米粉(パイグゥミーフェン)」や蒸した白ご飯の「蒸香米飯(ジェンシャンミーファン)」、燻製豚肉入りの「香辣里炒飯(シャンラーリーチャオファン)」、インゲンの漬け物入り汁ビーフンの「酸豆角米粉(スァンドウジャオミーフェン)」などです。

しめの料理

この店ではドリンクも特徴があります。

ドリンクメニュー

中国の紅茶でバーボンを割った「香辣里茶」や、中国紅茶や梅干し、レモンをバーボンに漬け込んだ原液を炭酸で割るオリジナルハイボールの「腌好ハイボール」です。「腌yān」は中国語で「漬ける」という意味です。湖南料理の辛さや油を口の中で洗い流してくれます。

この店のメニューはまるで絵本のような素敵なデザインで、湖南料理の発酵やハーブ、燻製の特徴や各メニューのていねいな解説が書かれていて、読んでも面白いし、勉強になります。

「香辣(シャンラー)」の世界をぜひ味わってください。

(東京ディープチャイナ研究会)

店舗情報

香辣里

世田谷区太子堂4-23-11
GEMS三軒茶屋 7F
03-6450-8791

https://www.ajibo.jp/xianglali.html

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