【カナダ発】香港式ファミレスの茶餐廰(チャーチャンテン)をご存知ですか?

こんにちは! トラベルライターのサオリです。日本の夏は暑そうですね。私が住んでいるカナダ・モントリオールの夏も、ジリジリと猛暑が続いております。

前回はニューヨークでヴィーガン中華を体験しましたが、今回はモントリオールのチャイナタウンで人気の「香港茶餐廰」のお店をご紹介します。

香港人が多く住むカナダ・モントリオール

チャイナタウン

北米と言われるカナダのトロントやモントリオールには、1850年代より中国大陸から多くの移民が渡ったと言われています。そのため、モントリオールには中国系移民、特に香港からの移民が多く住んでいます。

今回一緒に取材に同行してくれた中国系移民のピーターさん(英語名)も「香港人の友人はたくさんいる、特にチャイナタウンは香港系のお店が多い」と話してくれました。

看板

さて、そんなチャイナタウンで話題なのが、香港式の「茶餐廰(チャーチャンテン)」。

茶餐廰とは一般的に香港、マカオなどの都市にあるカフェや軽食を兼ねた飲食店のこと。早朝から出来立ての朝ごはんを楽しめたり、カフェと同じようにお茶をしたり、深夜に学生が夜食を食べたり……と用途は様々! お店によっては24時間営業なんていうところもあります。

人気茶餐廰の一つ「Restaurant Ethan」へ。

Restaurant Ethan Ethan(為食坊)外観
看板

友人曰く、「茶餐廳」はその人それぞれ(住んでいる場所や文化)で認識の違いがあるとか。

彼の場合は「茶餐廳」というと「しっかりちゃんとしたご飯を食べるレストラン(主にランチや夕食)」とのこと。ファーストフードのように「早い、安い、そこそこ美味しい」というお店も多いらしいのですが、今回は彼おすすめのご飯がしっかり食べられるお店にしました。

店内は満席!

お昼時ともあり、店内は満席! テイクアウトで待っているお客さんもたくさんいました。主に中国系の方を中心ににぎわっていて、年齢層はお年寄り、子供、若者など様々で、どちらかというと現地のファミリーレストランのような雰囲気。

燒味飯(シウメイファーン)」や「叉焼飯(チャーシュー飯)

このお店の名物は「燒味飯(シウメイファーン)」や「叉焼飯(チャーシュー飯)」。その場でシェフが焼いている様子をみることができます。自家製の甘辛だれに漬けて焼いたお肉は絶品とのこと。

餃子メニュー

「茶餐廳」の特徴として面白いのが、中国料理だけではなく充実した洋食メニューがあること。餃子メニューの隣に、カナダ人が大好きなフライドチキンやフライドポテトがドーンっと並びます。

フライドポテトにグレービーソースとチーズカード

モントリオールにある中華料理店では、このように本格的な中華だけでなく、カナダ人に合わせた洋食メニューが並んでいることが多いです。例えば、この写真はモントリオールの名物「Poutine(プーティン)」。ケベック州発祥の食べ物で、フライドポテトにグレービーソースとチーズカードをのせて食べます。このプーティンも、中華料理店で普通に見かけることがあります。

お粥などの軽いメニュー

お粥などの軽いメニューもよく食べられるとか。次に来たときは挑戦してみたいです。

メニュー
タピオカ入りのミルクティー

カフェとして利用する人も多いので、上記のメニューのように人気のタピオカドリンク(7種類もある)やアイスクリームなどのデザートメニューも充実しています。外は猛暑だったので、私はタピオカ入りのミルクティー(3ドル)を選びました。ちなみに現地のタピオカ専門店よりかなり安いお値段。全体的にお手頃価格なのも、ファミリーや若者に人気の理由!

レモンティー

友人はレモンティーを選択。「中国人は夏こそ熱いものを飲みます。汗をかいて、涼しくするのは常識ですよ」と言われました。確かに周りを見てみると中国の方は夏でも、香港式のあったかいミルクティーを飲んでいました。

叉焼飯(10.50ドル)

オーダーした「叉焼飯(10.50ドル)」が登場。すごいボリュームです!お肉と野菜がたっぷりで、ソースが器ごとご飯にのってます(笑)。すでにお肉にはソースがしみ込んでいますが、叉焼醤(叉焼ソース)とニンニクネギソースをお好みでかけていただきます。

チャーシューはとても柔らか

チャーシューはとても柔らかく、一切れが大きいお肉でもすぐに噛みきれました。こんなにボリュームがあるのに、油っぽくなく意外とさっぱりした味付け。

ご飯の下にあらかじめ叉焼ソース

びっくりしたのが、モリモリのご飯の下にあらかじめ叉焼ソースがかけられていたこと。「これは普通です。肉汁たっぷりのソースが一番美味しい」という友人のいう通り、味の濃いご飯が絶品です!

牛腩飯(牛肉のオイスターソース煮)

友人は「牛腩飯(牛肉のオイスターソース煮)」を注文。牛腩は八角やネギ、生姜などを使って牛肉の臭みを消し、オイスターソースで旨みを足すという広東料理ならではの味付けとのこと。煮込まれた牛肉はホロホロです。

友人

他にも春巻き(5.95ドル)をオーダーしましたが、食べ切れないほどのサイズで登場。10本で約600円というコスパも◎。もし食べきれない場合は、テイクアウトするのが主流です。持ち帰り用の箱をもらうことができます。

春巻き

タピオカティーからメインのご飯、サイドメニューの春巻きまでしっかり食べて、1人約2000円以内に収まりました。お腹もいっぱいで大満足です。

お腹もいっぱいで大満足

「茶餐廳」では、他にも大人数で楽しめる中華料理コースメニューも充実しているとのことだったので、次は友達みんなを誘ってワイワイ楽しみたいと思います!

店舗情報

Restaurant Ethan Ethan(為食坊)

Restaurant Ethan Ethan(為食坊)

72 Rue De La Gauchetière O, Montréal, QC H2Z 1B9,
Canada

Writer
記事を書いてくれた人

北川紗織

プロフィール

イベントとドリンクプレゼントのお知らせ

「恋する惑星」「天使の涙」「花様年華」……。‘90年代から2000年代にかけて世界的なヒット作を次々に発表した香港の映画監督・ウォン・カーウァイ(WKW)の5作品が本人による4Kリマスターで生まれ変わって8月19日から全国で上映されます。

ウォン・カーウァイ(WKW)


https://unpfilm.com/wkw4k/

ウォン・カーウァイ映画を当時観た人にとっても初めての人にも、監督自身の新しい解釈で変わった映像はまるで新しい作品を見るような新鮮さと懐かしさが同時に味わえるはず。

海外に移住する人々や世界に広がる香港の食文化、様々な観点から見どころはいっぱいです。

香港の伝統的な喫茶文化を日本に伝える茶餐廳や氷室にも行ってみませんか。学芸大学駅に近い香港氷室(ホンコンカフェ http://hongkongcafejp.com/)では、WKW映画の公開期間中、お店で映画の半券を提示したお客様に香港で人気の「柑橘檸蜜(ハニーレモンドリンク)」か「雪梨茶(ピーチティ)」のどちらかお好きな1本をプレゼントします。

現代の香港も味わってみてくださいね。

さらに9月10日には「WKWと香港の今をつなぐ」 をテーマにしたイベントも企画中。こちらは追ってお知らせしますのでお楽しみに!

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