大学の友人にオススメされ気になっていた西早稲田の「甘露」に後輩と2人で行ってきました!
お店に着いたのは、大学の授業が終わった16時過ぎ。
平日だったため比較的空いているかと思いきや、店内はほとんどの席が埋まっていました。
入り口はこぢんまりしていますが、中に入るとすぐ小さな階段があり半地下のようになっています。
店内は高い天井に色とりどりの傘が吊るされていて、開放感があります。
とにかく居心地がいいです。
2人組の女性が多い印象を受けましたが、1人で読書されている方もおり、それぞれのんびりした時間を過ごしている、そんな雰囲気です。
BGMとして中国語の曲が流れており、異国の地に来たような気分になります。
一緒に行った後輩のお母さんは中国出身で、「この曲、お母さんがよく聞いてたなー」とポツリ。
こちらも、中国文化を感じさせるインテリアですね!
感染対策のためでしょうか、いくつかの椅子にはパンダのぬいぐるみが置いてありました。
ちょっとした工夫に心が和みます。
と、店内をしばらくキョロキョロし、
ようやくメニューに目を通します。
スイーツメニューは大きく分けて7つ(2021年4月現在)。
夏にはさっぱりしたスイーツなど、季節に合わせてメニューを入れ替えているそうです。
- 双皮奶(広東式ミルクプリン)
- 桃膠(美容効果の高い桃の樹液を使ったスイーツ)
- 銀耳湯(白きくらげ)
- 紅豆沙(あずきのおしるこ)
- 糕(中国風粉菓子)
- 湯圓(白玉)
- 焼き菓子 ※お持ち帰り可
それぞれのメニューで細かく味やトッピングが異なります。
たとえば、
「双皮奶」(シュァンピィナイ)の中には6種類のメニューがあります。
同じ双皮奶でも、プレーンか桜風味(季節限定)、白玉を入れるかなど、少しずつ異なります。
そして、さすが中国茶カフェ!
中国茶だけで8ジャンル、20種類を超えるお茶の中から選ぶことができます!
- 緑茶
- 白茶
- 烏龍茶
- 紅茶
- 普洱茶(プーアール茶)
- 花茶
- 工芸茶(花の咲くお茶)
- 薬膳茶
メニュー表には、四川省、福建省、雲南省、広東省、台湾など、それぞれのお茶の生産地が書かれています。
価格も、500円程のものから1500円を超えるものまでさまざまです。
私にとってメニューは初めて見る食べ物ばかり。
優柔不断な性格があいまって、何を注文するのか決められません。
店員さんにわからないことやおすすめの味などを聞いてみると、丁寧に教えていただけました!
悩みに悩んだ末、私が注文したのはこちらの組み合わせ!
桃膠丸子双皮奶(桃の樹液・白玉入り)¥748
「双皮奶」(シュァンピィナイ)は、広東式ミルクプリン。
2回蒸すことでできる二層の膜が名前の由来です。
「桃膠」(タオジュオ)は桃の樹液、「丸子」は白玉を指します。
広東ではポピュラーなスイーツですが、中国全土で食べられているわけではないそうです。
メニューに「HOT対応可」と書いてある通り、
店員さんが注文時に、「冷たいものと温かいもの、どちらにされますか?」と聞いてくれます。
私は、その日の気分で冷たいものにしました!
この器、実はお茶碗くらいの大きさ!
溢れんばかりのプリンの上に、もちもちの白玉が存在感を示しています。
プリンの部分は、卵白とミルク、砂糖だけで作られており、ほんのりとした甘さが広がります。
上にかかっている透明な液体にはお気づきでしょうか。
これが、「桃膠丸子双皮奶」の「桃膠」です。
前述のとおり、「桃膠」(タオジュオ)とは、桃の樹液のこと。
滋養や美容効果が高く「桃の花の涙」とも言われているそうです。
甘露の目玉商品である「双皮奶」と「桃膠」の2つを味わえるのがこの「桃膠丸子双皮奶」。
「双皮奶と桃膠の2つとも食べてみたい!」という欲張りな方にオススメです!
続いて、私が選んだ中国茶はこちら!
[白茶]白牡丹(ハクボタン)¥693
白牡丹は、中国南東部の福建省のものを使用しているそうです。
メニューには、「透きとおった香りと優れた抗酸化作用」が特徴と書いてあります。
実際に飲んでみると、とてもさわやか!
癖がなく飲みやすいのでどんなスイーツとも合うと思います!
そして、手のひらサイズよりもずっと小さい湯呑み。
デザインがステキです!
熱々の中国茶を少しずつ口に含んでいく、、。
なんだか大人になった気分です!
各テーブルには電気ケトルが置いてあり、自由に注ぎ足すことができます。
店員さんが「お互いのお茶をシェアできるように」と、予備の湯呑みを用意してくれました!
2種類のお茶を楽しむことができありがたいです!
一緒に訪れた後輩が選んだ中国茶がこちら!
[花茶]「蘭香蒙頂甘露」(ランコウ モウチョウカンロ)¥1078
こちらは、四川省の緑茶「蒙頂甘露」に君子蘭の香りづけをした貴重な花茶。
爽やかな花の香りで心が休まります。
もちろんデザートも注文!
牛奶紅棗銀耳桃膠(牛乳・なつめ・白きくらげ)¥660
こちらは、桃の樹液である「桃膠」に牛乳やなつめ、白きくらげが入ったデザート。
白きくらげはプリっと大きく、食感が楽しめます。
色んな食材が入っているので、一口一口違った味が口の中に広がるおすすめの一品です!
最後に、欲張って2人でシェアしたデザートがこちら!
椰香斑斕糕(パンダンリーフ・木薯粉) ¥825
こちらのお菓子は、糕(がお)という甘い点心。
糕は春のみの限定商品ということで、つい注文してしまいました。
味は、<金木犀と米粉><なつめと馬蹄粉><パンダンリーフと木薯粉>の3種類あります。
ソフトクリームの<バニラ><チョコ><ミックス>なら簡単に選べますが、この3つ味は全くイメージできません!!笑
「金木犀の香りはきっと素敵だろうな~」と思いつつ、
店員さんに味を説明してもらった際、「東南アジアの匂いがする気がします!」と言われ気になった「椰香斑斕糕」(パンダンリーフ・木薯粉)をチョイス!
この緑色は、抹茶の色ではなくパンダンリーフという植物由来の色。
独特な甘い香りから「東洋のバニラ」と呼ばれているそうです。
「木薯粉」とはタピオカ粉のことだと教えてもらいました。
食感はもちもち!
ういろうに近いもっちり食感とパンダンリーフの香り、濃厚なミルクの甘さを味わえます。
断面の写真を撮りたかったのですが、もちもち過ぎて上手くフォークで切れず断念。
気になるメニューが多く、色々注文していたら、広いテーブルもいつの間にか盛りだくさんに!
お店では、持ち帰りの焼き菓子販売もあります。
焼き菓子だけを買いに来られた男性のお客さんもいらっしゃいました♪
焼き菓子のオンライン販売はこちらから
実は、中国茶とお菓子以外に、お食事メニューとして「おこわランチ」「特大肉まんランチ」などのメニューもあります!
ちょうど隣の席の方が注文されていたのですが、肉まんは本当に特大サイズで見るからに美味しそうでした。
ところで、店名になっている「甘露」は、
- 中国の有名なお茶「蒙頂甘露」(モウチョウカンロ)
- 仏教用語で、長生きできる不老不死の薬。天から降ってくる甘い露
という言葉に由来しているそうです。
これだけ本格的な中国茶とスイーツが味わえるお店ならば、中国人のお客さんが多いのではと思いましたが、「日本人のお客さんがほとんどで、2割弱が中国のお客さんです」と創業者の一人、向井まいこさん。
甘露のメニューは、まいこさんが実際に中国に出向き調べたうえで考案されたそうです。
お店のオープンのきっかけをうかがうと、
「中国には健康に良いものが多く、それを体験できる場所を作りたいという想いから薬膳スイーツと中国茶を扱うカフェ『甘露』を2018年10月にオープンしました。」とのこと。
今年2021年3月には店舗2階に、はりやきゅう、マッサージを行う『甘露治療院』も開設。
薬膳や中国茶、鍼灸などをトータルで体験することができます。
「中国の言語や文化、食や薬膳など、中国に興味のある方に来てもらえたら嬉しいです。」とおっしゃっていました。
健康に良い薬膳スイーツや中国茶を楽しむことができるカフェ、甘露。
都電荒川線面影橋駅から徒歩4分、副都心線西早稲田駅から7分、東西線早稲田駅から10分、JR・東京メトロ・西武新宿線高田馬場駅からは12分ほど。
早稲田通りから少し路地に入った落ち着いたエリアにあります。
中国の食文化に興味がある、ゆっくり心と体を休めたい、そんな方にオススメです!
店舗情報
営業時間 | 11:30〜18:00 |
定休日 | 木曜 (※木曜以外に月に2日ほど休みあり) 予約は12時までの来店のみ。12時以降は来店順のご案内 |
使用言語 | 日本語 (中国人スタッフの方もいます) |
予算 | 1000~2000円 |
Writer
記事を書いてくれた人
江上ふく
【会長からひとこと】
江上さん、初のレポートお疲れさまでした。甘露は、地元メディア「高田馬場新聞」https://babashinbun.comの編集長で、オーナーの向井直也さんご夫妻が「お茶を飲んでゆっくり過ごす中国の喫茶スタイルを味わってほしい」と始めたコミュニティカフェです。開店準備に参画した元早稲田大学大学院の留学生の謝さん(遼寧省出身)と張さん(四川省出身)のカップルは、このカフェを舞台に中国語教室を開くなど、日本人との交流を進めているそうですよ。ぜひまた訪ねてみてください。