こんにちは! 中原美波です。
3月末に友人と3泊4日の台湾旅行に行ってきました!
私にとって台湾に行くのはこれが初めてで、何もかもが新鮮で、とても印象に残る旅行となりました。
私は以前から中華料理が大好きであったことや、将来的に有用性があるのではと考えていたことから大学で中国語を学習し始めたこともあり、かねてから中国語圏に行って現地で実際に中国語を使ってみたいという思いがありました。
具体的な行き先については多少の迷いがあったのですが、コロナウイルスの影響による入国制限状況などを鑑み、最終的には海外旅行先として日本人にも人気があり、魅力的なグルメあふれる台湾を選びました。
と言いつつ、やはり食には目がなく、気が付けば台湾グルメをたくさん食べることのみが目的となっていました(笑)。買ったガイドブックも料理のページばかり読んでいました。
実際に私たちの台湾旅行はひたすら食べて食べて食べまくる! そんな旅でした。小籠包、魯肉飯、牛肉麺ととにかく食べるものすべてが美味しかったのですが、そんな中でも特に印象に残ったお店二軒を紹介させていただきます。
まず一軒目は『世界豆漿大王』さんです。
こちらは宿泊していた台北市内のホテル近くにあった豆漿など、台湾定番の朝ごはんを提供するお店です(ちなみに夜間も営業されているようです!)。
「豆漿(ドウジャン)」とは豆乳スープのことで、台湾でよく食べられる定番の朝ごはんです。ちなみに豆浆には甘い味付けの「甜豆漿(ティエンドウジャン)」やしょっぱい味付けの「鹹豆漿(シェンドウジャン)」などの種類があります。東京にも台湾の朝ごはんを提供するお店が増えてきており、日本でも豆漿を見かけることが増えてきたように感じます。
実はここ、インターンシップで台北に滞在している大学の友人が紹介してくれたお店なんです! 友人は以前行ったことがあるそうなのですが、味が美味しいことはもちろん、店員さんも優しくとても印象に残ったのだとか。
お店は台北市内にある世界的に有名なラグジュアリーホテル、「台北晶華酒店」から徒歩5∼10分ほどのところに位置します。オートバイがずらりと並ぶ住宅街の角で、目を引く黄色い看板を掲げています。
友人と待ち合わせをして、向かった頃はすでに朝9時近くだったのですが、やはり人気店なのでしょう。現地の方とみられる方が並んでいました。店内はこぢんまりとしていますが、テーブル席が8つほどあり十分なスペース感です。
店内の壁にはずらりと豊富なメニューが。なんと日本語のメニューもありました。
今回、私と友人は初めての鹹豆漿を、お店を紹介してくれた友人は台湾式クレープである蛋餅を、そしてみんなでシェアしようと、ネギと玉子がトッピングされた大根餅、肉まん、小籠包を注文しました。
価格は一つあたり日本円で100円~から200円ほどのものがほとんどで、お手頃な価格でおなか一杯食事をすることができます。
席に座ってほどなく順番に料理が運ばれてきました!
最初に来たのはお目当ての鹹豆漿です。
できたての温かい鹹豆漿には揚げパンである油条、ネギ,切り干し大根などがごろごろ入っており、表面には味付けのお醤油、ラー油が浮かんでいます。
いただいてみると、どろどろとしたやさしい味の豆乳とお醤油、ラー油そしてお酢でしょうか、ほどよい酸味が利いており、塩味、辛味、酸味がちょうどよいバランスで混ざり、とっても美味しい!
豆乳スープと聞いてイメージしていたものはもっと淡白な味付けでしたが、しっかりしています。また、スープをしみこませた油条はお麩のような味わい深さを出し、苦みのないシャキシャキとしたネギもあり触感ともに絶品です。個人的に、豆乳スープといっても日本の豆乳鍋のようなものに近いように感じました。
そして食べ始めてすぐ、ほかの料理も次々と運ばれてきました!
一番奥のものが大根餅、左側の紙の包みに入ったものが蛋餅、中央のものが肉まんです。
こちらはネギと玉子がトッピングされた大根餅。これが本当に本当に美味しくて、私は終始唸りながら食べていました(笑)。友人2人も美味しいー!と。みんなで感動しながら食べました。
大根餅自体は柔らかいチヂミのような食感。大根餅とは通常大根、片栗粉、エビなどを混ぜて蒸したお料理なのですが、よく練られているために大根らしさが強くなく、大根嫌いの方も食べられるもと思います。
そしてまたかかっていたソースもとっても美味しい!味付けは焼肉のたれに似たような甘辛いソースで、大根餅や玉子のまろやかさの良いアクセントになっていました。
こちらは肉まん。皮は分厚くもちっとしており、中の餡はごろごろしたお肉が一杯に入っており食べ応え抜群でした。お肉の優しい甘みと皮のぎっしり感、手作りそして本場ならではの美味しさなのかもしれません!
そして最後に運ばれてきたのが小籠包。一つ一つが大きく、ひだもしっかりしていて美しい…。
醤油、お酢、生姜をトッピングして頂きました!
皮は比較的薄め、中のお肉は粗めにぎっしり詰まったタイプです。肉汁は言うまでもなくたっぷりです。味付けはお肉のジューシーさと甘みが生きておりとても丁度よく、ひとつひとつ丁寧に作られたのが伝わる優しい美味しさです。
私は小学生の頃初めて小籠包を食べて以来、中華料理にはまったのですが、その初心を思い出すような、忘れられない美味しさでした。
どの料理もおいしくて、帰るころには朝から満腹。幸せな朝でした。
台北に訪れた際はぜひみなさん、このお店で朝活をしてみてはいかがでしょうか!
続いて二軒目は『一番茶棧』です。
こちらは3日目、台北市のさらに北西に位置する新北市の淡水に遊びに行ったのですが、帰国する前にどうしてもお店で台湾茶を飲みたい!と友人と意気投合し、インターネットで探して見つけたお店です。
私たちは電車とバスの乗り放題フリーパスを持っていたため、淡水駅からバスを利用しましたが、淡水駅から10分ほどで歩いて行ける距離にあります。観光客でにぎわう飲食店が並ぶ通りにあります。
入り口はおしゃれな美容室のようでとっても雰囲気が良いです。ただし入口は建物のほんの一角にあるので見逃さないように!(笑)
階段を上って2階にあるお店の中に入ると、そこは日差しがたっぷりと刺し込んだ、まるで絵本に出てくるような世界!ベージュにウッド調の家具と統一感がありとても良い雰囲気です。
店内に入るとすぐに素敵なご夫婦が温かくお迎えして下さり、好きな席へどうぞと日本語で案内してくれました。このお店も日本語OKとのことで、ご夫婦ともにとても流ちょうに日本語をお話されます。日本人でも安心して利用できますよ。
私たちは店内の一番奥の窓に面した席に座りました。ちなみに窓際の席は座敷となっていて、その他はテーブル席となっています!
メニューは繁体字なのですが、飲み方、お茶の種類や風味の特徴が書かれており、日本の漢字に近いのでおおよそ理解することができます。しかしご夫婦が日本語で丁寧な説明もして下さるので非常にわかりやすかったです!
私たちが選んだものは、茶葉とお湯が入れられた大きなティーポットでいただく飲み方で、私は「高山烏龍茶」を、友人は「東方美人茶」を選びました。
わくわくしながら待っているといよいよお茶が運ばれてきました。
手前のものは、私が頼んだ高山烏龍茶、奥のものは友人が頼んだ東方美人茶です。ティーポットはろうそくの火で蒸されており、茶葉は徐々に徐々に透き通ったきれいな色のお茶を抽出してくれます。
高山烏龍茶の香りは、渋みというよりどこか華やかですっきりとした香りがしました。東方美人茶の香りは紅茶に近いような優しい香りです。
高山烏龍茶を飲んでみると、すっきりとした味わいで非常に爽やかです。全身にじっくりしみわたります。実際にいただくと思った以上に香りも味も、烏龍茶よりも緑茶に近いように感じました。飲むたびにふーっと息をついてしまうおいしさです。
一方、友人の頼んだ東方美人茶の方は烏龍茶と紅茶がミックスしたような味わいです。高山烏龍茶よりもほんのり甘みがあり、飲みやすいかもしれません。こちらも最高のおいしさです。
そしてお茶を飲み始めているとなんと!お茶菓子が運ばれてきました! お茶を頼むと手作りのお茶菓子がセットでついてくるそうです!
パイナップルケーキは台湾でも人気のスイーツですが、一つはなんと茶葉を使用したものでした。生地は程よくサクッとしており中のパイナップルの果肉はしっとりです。クッキーもまたほろっとしていてとってもおいしい!
ヌガーとはこれまた台湾のメジャーなお菓子で、ナッツが入った牛乳の甘味のあるソフトキャンディーのようなものです。こちらのお店のヌガーはナッツが大きく、ヌガーとの触感のバランスが良くとてもおいしいです! きな粉がかかったわらび餅は新鮮でつるつる、もちもちしており病みつきです。
どのお菓子も優しい甘みが特徴で、優しいご夫婦のお人柄が表れているようでした。
お茶だけでなく美味しすぎる手作りのお菓子もついてくるなんて、良いことづくめです。
素敵なサービスと空間の中、気が付けば友人とのんびりしており、さらに開いた茶葉によってお茶の濃さも増してきて、また違った風味を楽しむことができました。
最後にはまたご夫婦とお茶が本当に美味しかったことや、台湾旅行についておしゃべりして、心も身体もぽかぽかの状態でお店を出ました。お茶のおいしさも、手作りのお菓子も、ご夫婦の温かい歓迎も、お店の雰囲気もすべて大満足です。このお店、ぜひ日本にも進出してほしいです…。
今回の旅行を振り返ると、台湾で食べたものは総じて美味しく、どれも魅力的だったことには間違いありません。
そして旅行全体を通して思ったことは、とにかく親しみやすく、人があたたかいということ! まず街中には至る所に日本語表記が! 英語表記はなく、日本語と中国語の二か国語だけといった看板やメニュー等が実はたくさんあります。また、英語よりも日本語の方が通じることもしばしば。
そしてなんといっても人が優しい! 観光地では「写真をとりましょうか?」と向こうから声をかけてくれる人が多かったり、電車内で路線図を見ていると、「何か助けは必要ですか?」と日本語で声をかけてくれた学生さんもいたり、屋台では椅子や食器等を進んで持ってきてくれる方がたくさん!
気配りと優しさであふれています。
ですからこれからも多くの方に台湾旅行に訪ねてもらいたいです。言葉がわからなくても、むしろ台湾の方々とのコミュニケーションを楽しみながら旅していただけたら、より素敵な旅になるのではないかと思います。
日本と違う点は右側通行であるということくらいでしょうか(笑)。国内でも地域によってはエスカレーターなどで右側を利用しますが、台湾は車両も右側通行です。私たちも実際、それが原因でバス停を間違えたりもしました。気を付けてくださいね。
今回は短い滞在で台北エリアのみしか訪れることができなかったので、ぜひまた訪れて、次は台中や台南といった地域にも訪れてみたいと思います。
店舗情報
世界豆漿大王
台湾台北市林森北路310巷27号
一番茶棧
台湾新北市淡水區中正路252号2楼
Writer
記事を書いてくれた人
中原 美波
代表からのひとこと
ちょうどこのレポートを中原さんが書き上げてくれた今月中旬、「BRUTUS」の台湾特集が発売されました。
特集のタイトルは「久しぶりの海外は、まず台湾から始めよう」。
今年のGWに合わせた特集で、「試し読みと目次」をみるかぎり、かなりのリピーター向けの内容だと思われます。
でも、初めて台湾を訪ねた中原さんの食べまくりの旅で見つけた豆漿のお店と茶館の二軒も、とても魅力的でしたね。ぼくも行きたくなりました。
気取らない、ほのぼのした旅の時間を楽しめることが台湾の良さですね。ぼくは古都の台南や地方都市を歩くのが好きです。ぜひ次回は中原さんも訪ねてみてください。