教えて!むー先生 その5「嗚呼!花粉症!」

教えて!むー先生 その5「嗚呼!花粉症!」

こんにちは。中医師の村木亜ゆみです。

暑さ寒さも彼岸までと言いますが、お彼岸来ないうちに5月の陽気になったと思ったら、寒の戻りがあったりで、なかなか冬のダウンジャケットを仕舞うことができない日が続きました。

春はいつになったら来るのかしらね~なんて悠長なことを言っていたらですよ、3月になったと思ったらくしゃみ6連発するようになったのです。

目もなんだかすっきりしない…
まさか花粉症!?

村木家はアレルギーがないのが自慢だったのですが、大人になったら母親も私も、この季節いわゆる花粉アレルギーに悩まされるようになりました。

ということで、質問boxにもきていました、
花粉症への質問。

今日は漢方と花粉症についてお話しますね。

漢方で「なぜ病気になるのか」、それは「人体を病気にしようとするものが外から侵入する」から。

いわゆるアレルギーもアレルゲンと呼ばれる物質への反応ですので、漢方の考え方もこれに似ています。

花粉は風に運ばれてきますが、この「風」は五行の「木」のグループに入っていて、そこには「春」や「怒り」や「青」なども入っています。

風は春に顕著になる自然界の事象で、春になると風が吹いて、花粉やら埃を飛ばしてくるためアレルギー症状が現れるというわけですが、こういうつながりがあるのが漢方の面白くて不思議なところです。

アレルギー症状などの改善には、二段階の方法をとります。

まずは今出ている辛い症状を弁証して、漢方薬で抑える。

そして、外からやってくる症状を起こす原因物質がやってきても撃退するように身体を鍛える。

症状の出ない時期には、体質改善をしていきます。

花粉症の季節になると、漢方薬が注目されることとなりますが、冷えを自覚して、水様の鼻水がだらだら出るタイプには
小青竜湯(しょうせいりゅうとう)」。

のぼせやほてりがあり、鼻水が黄色いタイプには
荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)」。

黄色くてさらに鼻づまりするタイプには
辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)」
がよいとされています。

症状を改善するときには、まず見る必要があるのは「冷えているのか熱感があるのか」。

冷えていたら温める、熱感があったら冷やす。これを逆にしてしまうとさらにひどくなりますので、どんな不調もまずはそこを見ることが大事です。

さて、花粉症対策に何を食べたらいいですかとよく聞かれますが、昨今は「腸内環境を整える」食品に注目が集まっているようです。

腸のコンディションを整えることは健康の秘訣。漢方では大腸と肺、そして皮膚がつながっていると考えますので、腸のコンディションが良ければ、身体の周りをバリアのように守っている「気」を管理している肺も元気になって、外から病気を引き起こすようなものが入りにくくなるわけです。

発酵食品がいいとか、繊維質豊富なものがいいとかいわれていますので、根菜類やキノコ類のたっぷり入った味噌汁やヨーグルトがいいでしょう。

逆に身体を冷やすものや過剰に熱を発生させるものは避けたほうがいいでしょう。

人間、みな同じ体質や体調ではないので、風が花粉を吹き飛ばしてこようと、症状の出る出ないの違いがあるのは当然のことで、外から病気の原因がやってきても、それを受け付けない体を作ることも大事です。

日々の養生が大事ということですわね。

次回もお楽しみに~!

Writer
記事を書いてくれた人

村木亜ゆみ

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