初めまして、ガチ中華をテーマに研究をしている大学生の二ノ宮です!
今回は、味坊グループ記念すべき10店舗目、「蒸籠味坊」(東京都渋谷区西原)さんのプレオープンにお邪魔しました〜〜!
このお店は、代々木上原駅直結でアクセス抜群です。行き方は、改札出口から真っ直ぐに400mほど進むと看板が見えてきます。
こちらのお店は、珍しい蒸籠蒸し料理専門店です!
厨房の写真はこちら。
以下、おすすめメニューを紹介します。
海老のニンニク蒸し
背にニンニクがギッシリと詰められた蒸海老。口に入れる前から、もう美味しいです。
もしかして、殻ごと食べれるのでは…? 殻ver/殻剥きverどっちも試してみました。海老の香ばしさが倍くらい味わえる殻付きverが個人的には優勝です。
エノキのニンニク蒸し
個人的ハイライトの、白酒とのペアリングがめちゃくちゃ良かったお料理。見た目以上に辛いです!花椒が利いてます!! 芳潤な香りの白酒と合わせると至極です。
揚州獅子頭
「獅子頭」こと、羊肉の大きな団子がインパクト大なお料理。
口に入れた瞬間、ほろほろととろけてしまう団子、澄んだ牛骨スープ、優しい味わいが広がりました。こちらも蒸籠蒸しのお料理です!
魚の広東姿蒸し
運ばれてきた瞬間、おお!とテンションぶち上がった一品、輝いてます。柔らかい身は、口の中でほろほろ解けていきました。同卓メンバー全員から「そうそう、これこれ、美味しいやつ。」の納得の笑みがこぼれ落ちました。
イカと干し野菜醤蒸し
食感の良いイカの上に、オリジナル干し野菜醤をかけた蒸料理です!
この干し野菜醤が本当に美味しい…蒸し野菜にも合う、何につけても美味しい…。
ラムレバーの油淋ソース
低温調理されたラムレバーを油淋ソースで仕上げた一品。しっとりとした食感は格別でした!メニューにある、自然派ワインとのペアリングも最高です。
2022年9月現在のメニューはこちらです。
蒸籠味坊では、「医食同源」の考えに基づいた、美味しく健康的で、程よい量のお料理が提供されています。蒸籠蒸しのヘルシー料理を、気兼ねなく楽しめます。
竹製の蒸し皿は、オーナーの梁さんの手作りだそうです! 流石ですね。中国で美術の先生をしていらしたご経験もこのようなところから垣間見ることができます!
オーナーの梁さんにお話をうかがいました。
味坊グループでは、店舗ごとに中国の様々な地域の料理を提供しています。私はなぜなのだろう…? と不思議に感じていました。お話を聞く中で、梁さんの「色々な地域の美味しい料理を知ってほしい」。「美味しい料理に国境はない」という思いが繋がっているのだとわかりました。
私がガチ中華に出合ったのは、大学入試のために上京したときのことでした。それ以来、数々のガチ中華を知り、当初は旅気分を味わえることを強く求めていました。
たとえば、日本語が聞こえない店内、メニューの漢字から一体どんな料理が出てくるのだろうかとワクワクしたり、冒険気分で楽しんでいました。「木耳」はキノコのことなのか! 「土豆」はジャガイモのことなのか! カエルもザリガニも美味しい〜などと、新しい発見に満ち溢れています。
また、当初はお店からかなり塩対応を受けていましたが、通うなかで大して中国語の分からない日本人である私にも分かるように、わざわざ料理の写真を見せてくれたり、日本語と中国語を混ぜた接客を行ってくれたり、そのうち日本語のメニューを用意してくれたりなど、色々な気遣いや変化も目の当たりにしました。
最近、“ガチ中華”が注目され、メディアに取り上げられるようになっています。そのことによって、急速に日本人顧客が増えています。そうした変化によって、料理の味だけではなく、雰囲気までもが日本人向けに改良されてしまったような店も一部でてきて、ちょっと寂しさを覚える方も少なくはないと思います。
東京ディープチャイナ研究会では、ガチ中華並びにディープチャイナを以下のように定義しています。
「中国語圏の人たちが提供している料理のこと。これまで日本人が親しんできた中華料理とは別物です。彼らが故郷を懐かしみ、自分たちの好みに合わせて提供するようになった本場の味です」
今回紹介した蒸籠味坊は、店内の内装、スタッフのサービス、料理の量など、日本人顧客を強く意識しています。しかし、料理の味は「現地」の味を再現するこだわりに溢れた“ガチ中華”です。ぜひ、足を運んでください!
以上、ガチ中華に夢中な大学生二ノ宮でした! 今後も、継続的に記事をアップしたいと思うので、よろしくお願いします!
撮影/山端拓哉
店舗情報
蒸籠味坊
渋谷区西原3-8-5
アコルデ代々木上原2F
03-3379-1234
Writer
記事を書いてくれた人
二ノ宮彩実
代表からひとこと
二ノ宮さんが紹介してくれたように、蒸籠味坊は味坊グループの10店舗目になるニューオープン店です。
味坊グループは、オーナーの梁宝璋さんが2000年12月にJR神田駅の高架下に1号店となる中国東北料理店「神田味坊」をオープンさせたことに始まります。現在、以下のようなタイプの異なるさまざまな店舗を都内に展開しています。
神田味坊(神田)
味坊集団の原点。中国・東北地方の家庭料理
https://www.ajibo.jp/kanda.html
味坊鉄鍋荘(湯島)
テーブルに埋め込まれた鉄鍋で味わう中国・東北地方の郷土料理
https://www.ajibo.jp/yushima.html
羊香味坊(御徒町)
ラム肉特化型の味坊。名物・羊串とスペアリブは必食。
https://www.ajibo.jp/okachimachi.html
香辣里(三軒茶屋)
ハーブや発酵食品、燻製を駆使した、珍しい湖南料理
https://www.ajibo.jp/xianglali.html
吉味東京(六町)
味坊工房に付属する貸し切り宴会スペース。羊の丸焼きが名物。
https://www.ajibo.jp/company.html
ここ数年、精力的に出店を進めてきた味坊グループですが、実は2号店である「味坊鉄鍋荘」をオープンさせたのは2016年のこと。つまり、店の大半はそれ以降ということから、2010年代半ば頃から始まったガチ中華の躍進を味坊グループが牽引してきたことがよくわかります。
梁さんが中国黒龍江省出身ということで、当初は東北料理や鍋料理、羊料理などを主に提供していた味坊グループですが、その後、北京の大衆居酒屋や湖南料理、さらには優れた点心師をグループに招いたことから、点心や焼味をはじめとした広東料理の店もオープンさせました。この常にチャレンジングな姿勢も、味坊グループの人気の理由だと思います。
そして、今回また新たなジャンルとして、野菜や魚、肉など、中国各地の蒸し料理が味わえる蒸籠味坊を始めることになりました。
たとえば、見た目は普通の野菜の蒸籠蒸しですが、なんと自社農園の新鮮野菜を使った「五谷豊登」(季節の野菜の蒸し物)。同店オリジナルの独特の辛味と甘みを含んだ干し野菜のソースをつけて食べるので、新しい味覚が口の中に広がる一品です。
各店では一部グループ共有のメニューも含みつつ、それぞれのオリジナルメニューが用意されています。その店でしか味わえないメニューもあるので、すべての店に行く価値があります。
当研究会のサイトでは、いくつかの店の徹底メニュー紹介の記事を配信していますので、それを参考に店選びをしていただけるとうれしいです。
ディープチャイナ第2回食事会のお知らせ
2022年10月8日(土)18時より、秋葉原の「香福味坊」にてディープチャイナ第2回食事会を開催します。
第1回の試食会のレポートはこちら。
今回、同店に提供していただく料理は、味坊グループが総力を挙げた以下のメニューとなります。
- 羊の丸焼き
- 味坊グループ各店の人気メニュー各1品
- オーナーの梁さんの農園でその日に採れた野菜料理
日時 | 10月8日(土)18時~(2.5時間程度) |
会費 | お一人様7,000円(税込) |
メニュー | 東京ディープチャイナらしい特別料理(当日までお楽しみ♡)と飲み放題付 |
会場 | 香福味坊 秋葉原駅すぐ |
現在、メニューの検討中で詳細が決まったら、あらためてご報告します。