女子学生3名が池袋「食彩雲南 友誼食府店」の薬膳スープに癒されました

大家好、中原美波です!

池袋にある友誼食府さんの中に新たに出店した『食彩雲南』さん
今回はガチ中華のフードコート、池袋にある友誼食府さんの中に新たに出店した『食彩雲南』さんにお伺いしました。

オーナーである中国遼寧省出身の牟明輝(ム メイキ)さんは、四谷をはじめに池袋や湯島など、その名の通り雲南料理を提供するお店を複数展開しており、これまでもいくつかの記事で紹介されています。

実は私も東京ディープチャイナの活動を通じてお世話になっており、牟さんにはこれまで度々絶品料理をごちそうになってきました。

そんな牟さんが10月1日、新たにガチ中華ではおなじみ、池袋の友誼食府さんに出店されました。

実は以前、同じ建物の 2 階にお店を持っていたのですが、4 階には友誼食府さんのみならず、中国食材を販売するスーパーの友誼商店さんもあり、やはりこここそがガチ中華を代表する場だという認識があったことから移転を決めたといいます。

そしてここならば、より多くの中国人、日本人の方にも楽しんでもらえると思い、現地感溢れる本格的なメニューを取り揃えたそうです。

なおこのように友誼食府さんには様々な地域のお店の様々なガチ中華料理がいただけるので、ぜひ来店するごとに色々挑戦してみて、フードコートの良さを全面的に楽しんでもらいたいとお話ししていました。

ということで、今回はいち早く注目の本格雲南料理、“ガチ雲南”メニューの数々をご紹介します!

4 階にある友誼食府を入ると突き当たり左側の一角に『食彩雲南』の文字が見えます。

池袋にある友誼食府さんの中に新たに出店した『食彩雲南』さん

ちなみに雲南省は中国の最西南に位置し、ミャンマー、ラオス、ベトナムと国境を接していることから今なお多数の少数民族が暮らしています。その関係から雲南料理は以下のような特徴を持ちます。

  • 東南アジアなど様々な地域の特色が融合されている
  • 様々な宗教の影響を受けている:特に羊肉料理は多い(ハラルフードなどの影響)
  • 薬膳材料が栽培しやすく、古来より“医食同源”の考えが浸透しており、ヘルシーな料理が多い

実際今回いただいたのもそんな特徴が色濃く現れたものばかりで、いつもとはまた一味違ったガチ中華に新鮮さを覚えました!

なお今回もお馴染みの助っ人、ゼミの友人である谷井朱花さんと傳あおいさんが同行してくれました!

ゼミの友人である谷井朱花さんと傳あおいさん、写真中央はこの店の従業員の周晓燕さん
写真中央はこの店の従業員の周晓燕さん

今回は 2 人が初めての友誼食府とのことで、まずは全体を楽しむべく、飲み物は友誼商店さんで調達してみました(ちなみに初めてのガチ中華スーパーにワクワクが止まらない 2 人は帰りも買い物をして帰っていきました!)。

それぞれマンゴーミルクや蜂蜜柚子などのフレーバーを選びましたが、どれも甘味がしっかり感じられ、日本人も好きな飲みやすい味でした。このようにスーパー×フードコートと掛け合わせて楽しむのもおすすめです。

マンゴーミルクや蜂蜜柚子の飲み物

買い物を楽しんでお店に戻り、まず最初にいただいたのは「夹馍 (ロージャーモー)」。肉夹馍は煮込んだお肉を小麦粉のパンで挟んだ中華版ハンバーガーのようなもので、中国、日本ともに人気の B 級グルメです。

このお店では「クミン風味ラムサンド」、「しょうゆ香る牛肉サンド」とそれらミックスの「ラム&牛肉サンド」から風味とお肉が選べます。今回はラム肉のものと牛肉のものを一つずつ頼みました。

こちらは「クミン風味ラムサンド」。

クミン風味ラムサンド
中にはラム肉、パクチー、ピーマン、白菜の酢漬け等がゴロゴロ入っています。サイコロ状にカットされたラム肉はじっくり煮込まれており、サンド生地と一緒に食べるには非常に食べやすい食感です。

口に入れた途端にラム肉がまとったクミンの香りがぐっと広がり、時折パクチーの香りがふわっと感じられ、エスニック料理を想起させる風味でした。なお素朴な味の小麦粉生地はクミンのヒリヒリ感とマッチしており、ずっしりと食べごたえもあります。

こちらは「しょうゆ香る牛肉サンド」。

しょうゆ香る牛肉サンド
具材は先ほどのラム肉サンドと同様、パクチー、ピーマンなどが入っていました。しかしこちらは醤油で味付けられていることから、ほんのり甘みを感じられ、先ほどのものとはまた違って食べ馴染みのあるハンバーガーのような風味です。おやつとしても食事としてもまた食べたくなるような一品でした!

続いてご紹介するのは「ラムスープ」。

ラムスープ
記事の冒頭でお話しした通り、やはり羊肉を扱った料理が多そうです。

牟さんによると、この羊スープは現地でもメジャーで、朝昼晩問わず食べられるといいます。じっくり煮込んだラム肉はほろほろで簡単にほぐれ、ミルキーでコクのあるエキスをスープいっぱいに溶け出させています。後味にはほんの少しスパイスの風味も感じられました。

また、ラム肉は切り方が様々で部位によっても食感が少し変わってきたり、ホルモンがいいアクセントになっていたりと、終始楽しませてくれるスープでした!

ちなみに地域によって、お酢、ラー油、七味、胡椒などお好みの調味料を入れて楽しむんだとか。牟さんは胡椒トッピングがお気に入りだそうです!みなさんも試してみてくださいね。

次に紹介するのは「煮込み料理の盛り合わせ」です。

煮込み料理の盛り合わせ

中には一口大のホルモン、ハチノス、豚足、もみじがゴロゴロと入っています。具材はいずれもコリコリと柔らかくも歯切れが良くコラーゲンたっぷりの食感です。

味付けは甘酸っぱく煮込まれていますがココナッツ、ピーナッツ、ゴマが一緒に混ぜられており、非常に香ばしい風味が残ります。日本人としては、ご飯と一緒に食べても美味しいかも…という箸が進む美味しさです。

そして次にお店 1 番人気、1 番インパクト大のお料理です。その名も「薬膳汽鍋鶏 (チーグオジー)」。

薬膳汽鍋鶏 (チーグオジー)

このお料理は、汽鍋という伝統的な鍋を何段にも積み重ねて、それらを下から蒸し上げ、なんとその蒸気だけで作るスープです。鍋には水すら入れず、鶏肉や多数の漢方などの具材、塩のみを入れて蒸すため、食材の濃厚なエキスだけが抽出されたスープができます。しかも蒸す時間はなんと 5 時間。ここまで手間暇かかったお料理が手軽にフードコートで食べられるなんてびっくりです。

汽鍋鶏

汽鍋鶏はまずこのようなセットで提供されます。セットには丁寧に食べ方について書かれたカードが付いてきます。

汽鍋鶏の食べ方

実はこちら、具材は沢山入っているものの、メインはスープだけを飲むことなのだそうです。

具材やもやしの付け合わせはおつまみ感覚でいただきます。私たちも食べ方のカードに従い、スープから鶏肉をもやしのボウルに取り分け、まずはスープだけを楽しみました。

汽鍋鶏を食べる様子

最初に紹介したラムスープ(写真左側)と比較すると薬膳汽鍋鶏スープ(写真右側)は鮮やかな真っ黄色です!

ラムスープ(写真左側)薬膳汽鍋鶏スープ(写真右側)

見た目の色に反して、味はとってもマイルド。5 時間にも渡って蒸した鶏肉からはまろやかな脂がたっぷり染み出しており、濃厚な味わいです。しかし後味はさっぱりとしてもたれるこってり感もないため何杯でも飲めてしまいます。あまりの美味しさに私たち学生 3 人はまるで温泉にでも浸かったかのように「はぁ〜」と感嘆の声を漏らしながら味わっていました(笑)

体にじっくり染み渡るようなおいしさはこれから寒くなる冬にも、疲れが溜まった時にも、いろんなシーンで恋しくなりそうなスープです。ちなみに現地では家庭でもお店でも日常的にこのスープを飲むそうです。羨ましいです。

続いて食べ方のカードの 3 番目に従って先ほど鶏肉を乗せたもやしのボウルに特製の青山椒ソースをかけていただきます。

青山椒ソース

特性ソースは青山椒、唐辛子などを加えた甘酸っぱい風味です。焼肉のタレの風味とも似ているような、日本人も好みの味です。

このソースをかけることで、茹でたもやし、スープから取り出した鶏肉、山椒のトッピングがひとまとまりになり、また一つの絶品料理が完成します。

驚くほどしっとりとした鶏肉にタレがよく染み込み、茹でもやしと相性抜群です。病みつきになるその美味しさはたしかにおつまみとしても人気を呼びそうです。

そして最後に登場したのは『小鍋米線 (ミィーシェン)』。

小鍋米線 (ミィーシェン)

実は米線も先ほどの汽鍋鶏と同じくらい雲南省ではメジャーなお料理です。

名前の通り、お米で作られた麺はヘルシーながら少し太めでもちもち食感なので食べ応え抜群です。少しとろみがかったスープもこの麺によく絡みます。スープは鶏肉や豚肉のほか、トマトやミントをベースにしており、しっかりとした旨味のほかに爽やかさも感じられます。

お米でできた麺、さらにはスープのミントの風味と、やはり東南アジアの料理のような要素が融合しているような感じもします。

小鍋米線 (ミィーシェン)

具材には、高菜、白菜など漬物や炒めたニラ、もやし、ひき肉などがふんだんに入っています。酸味や塩味が全体のいいアクセントになっているほか、炒めたことによる香ばしさがあとを引く美味しさです。

このように具材も十分存在感があるので鍋のシメを食べている感覚で別腹で食べられちゃいます。

改めて今回は肉夹馍、ラムスープ、煮込み料理、汽鍋鶏、小鍋米線をいただきましたが事前に調べていた通り、

  • クミンやミント、米麺など東南アジア料理の要素が所々で感じられた
  • 肉夹馍やラムスープなどラム肉を扱った料理が多い
  • コラーゲンたっぷりの煮込み料理、漢方や食材のエキスをベースに蒸気だけで作り上げる汽鍋鶏とヘルシーなものが多い

とお料理にはその特色が現れており、まさに“ガチ雲南”をいただきました。

また、私にとって中国料理はこってり感があるものも多く、なんだかガッツリ食べたい!といったシーンに登場するのですが、今回雲南料理をいただいて、普段はもちろん、体調悪い時にも食べたい!という中国料理に出会えた気がしました(笑)

ということで、また新たにガチ中華の奥深さを体感できて大満足です!

今回取材に応じてくれた牟明輝さん、そして従業員の周晓燕さん、ありがとうございました!

今回取材に応じてくれた牟明輝さん、従業員の周晓燕さん、女子学生三人

そして最後にいつもとても協力的でガチ中華を楽しんでくれる助っ人 2 人の素敵な感想をご紹介します!

〜 谷井朱花さんの感想 〜

前回からパクチーや刺激的な香辛料を克服し、ガチ中華の沼にハマっている気がします。

今回は麻辣湯に引き続き、食べたことも見たこともない中国料理、汽鍋鶏!!鶏肉から出た脂たっぷりのスープには、生姜やクコの実といった体に良さそうなものがたっぷり。付け合わせも野菜だったので、罪悪感無く完食しました。

気になるお味ですが、鶏肉の凝縮した旨みと中国食材独特の酸味がすばらしく、体の芯からあたたまる、大満足の体験でした。

同じ階のスーパーにも足を運びましたが、日本では珍しい食材が沢山並んでおり、中国に訪れたような気分を楽しむことができました。私はポテトスナックとチョコレート風味の豆乳ドリンク、ココナッツジュースを購入しました。おすすめです!

次はぜひフードコートにある別のお店にも足を運びたいと思います。

〜 傳あおいさんの感想 〜

これまでで私が食べてきたガチ中華は香辛料強めのしっかりとした味わいのものが多かったのですが、今回いただいた料理はどれも日本人にも馴染みのある優しい味でした!

お店の看板メニューでもある薬膳汽鍋鶏スープは、朝食としても食べたいくらいお腹と心にしみる味で美味しかったです!一品料理も美味しく、ラムサンドはみんなにシェアするのを忘れて夢中で食べてしまいました(みんなごめん笑)

併設している中国スーパーも見ているだけでとても楽しかったです! 私は蜂蜜柚子ジュースとグレープフルーツジャスミン茶を購入しました。他にも見たことない商品ばかりで、「これはなんだろう」と予想しながら店内を回るだけでも半日は遊べそうです!

少し入り難い外観ですが、中には楽しい食のテーマパークが広がっているので皆さんもぜひ訪れてみてください!

なお牟さんは友誼食府と同じ10 月1日、今度は新たにハラルフードに対応したガチ中華のお店「ハラルキッチン」を日暮里にオープンされました。日本人、中国人問わず広くガチ中華を楽しんでもらうべく、どこまでも開拓をし続ける牟さんが振る舞うお料理に乞うご期待です!

(中原美波)

店舗情報

食彩雲南友誼食府店

食彩雲南友誼食府店

豊島区西池袋1-28-6
大和産業ビル4F
03-5950-3588 

Writer
記事を書いてくれた人

中原 美波

プロフィール

代表からのひとこと

今年の春、東京ディープチャイナのウエブでライターデビューした中原美波さんと友人らによる女子学生3名の「ガチ中華」体験記も4回目になります。彼女たちは、大学で同じゼミに所属していて、毎回異なる「ガチ中華」を初体験しています。

今回訪ねたのは、コロナ前の2019年冬に池袋にオープンした中華フードコート「友誼食府」に最近、オープンしたばかりの食彩雲南でした。ここには四川や上海、台湾など、さまざまな地方料理の店があるのですが、今回食彩雲南の料理を楽しんできた彼女たちの感想を聞くと「どれも日本人にも馴染みのある優しい味」だったようです。確かに、雲南の薬膳スープや米線は、前回まで彼女たちが食べてきた刺激の強い「ガチ中華」とは違い、味つけも癒されるし、身体にもいいしで、大好評でした。

料理というのは、それがどのような土地の名物であるかなど、背景情報と一緒に味わうものでもあります。おそらく中国雲南省がどんなところか知らない彼女たちですが、背景知識がなくても、大満足だったようです。「ガチ中華」ファンは、ふだん食べることの少ない刺激の強い味を求めてしまいがちかもしれませんが、日本人なら誰でも楽しめるのは、食彩雲南のような優しい味なのかもしれません。

友誼食府のもうひとつの楽しさは隣のスーパー(友誼商店)での買い物ですね。みなさん、思い思いのお菓子やドリンクを買って帰ったようです。

さて、次回はどんな「ガチ中華」を食べにいきましょうか。

最新情報をチェックしよう!