本日(6月22日)、「攻略!東京ディープチャイナ」(産学社)が発売

東京ディープチャイナ研究会なる、ささやかな任意団体を立ち上げて早2カ月半になりますが、おかげでまで昨年より準備していた「攻略!東京ディープチャイナ~海外旅行に行かなくても食べられる本場の中華全154品」(産学社)という本が6月22日に発売の運びとなりました。

当研究会および同書が企画されるに至った経緯については、すでに「『東京ディープチャイナ』事始め」に書いていますが、より多くの人に「東京ディープチャイナ」の世界をご理解いただくために、本の内容を簡単に紹介させていただきます。

すでに多くのみなさんがご存知かと思いますが、都内の一部に多くの中華料理店が集積しているエリアがあります。たとえば、池袋や新大久保、新宿、上野、さらには23区東部の総武線沿線の下町などです。一度や二度はこれらの店を訪ねて、中華を味わったことがある人もいるのではないでしょうか。

当研究会では、こうした中国系オーナーや調理人が供する店を「ディープ中華」と呼んでいます。ディープ中華の店の客の多くは中国人で、一部の店を除き、日本人の姿はあまり見かけません。従業員も同じで、それだけに日本語がうまく通じないこともしばしばです。

ところが、そこではこれまで日本人が知らなかった本場のローカル中華料理が味わえます。日頃親しんできた町中華とはまったく異なる味の世界といっていいでしょう。日本にいながら、未知なる海外の味覚を体験できる時代になったことは驚きでもありますが、とても興味深いことではないでしょうか。

もっとも、そこでどんな料理が食べられるのか。ほとんどの人は知らないかもしれません。知っているのは、ランチの定食や食べ放題メニューに載っている麻婆豆腐やチンジャオロース、ホイゴーロウ(回鍋肉)のような定番料理ばかりの人が多いのではないでしょうか。

つまり、これらの店の存在を多くの人は知っていても、料理のことがわからないため、思い切って未知のメニューに挑戦しようという気持ちになれなかった面があったように思います。

であれば、ディープ中華の店で食べられる料理をわかりやすく紹介する本をつくればいいではないか。それが同書の企画の主旨であり、まっすぐすぎるくらい単純な目的です。

本書は3つの構成に分かれています。

  • 1章「東京ディープチャイナ」とは何か?
  • 2章 東京でチャイニーズ中華を食べ歩く
  • 3章 漢字で読み解くメニューの見方

1章では、「東京ディープチャイナ」の最新トレンドや食のシーンを探るべく、都内各地のディープ中華の店を訪ねています。いま東京で何が起きているのか。日本にいながら本場の地方料理が味わえる理由を考えるグラビアページです。

2章では、東京でどんな中華料理が食べられるのか。料理写真付きで簡単に説明します。またそれらが食べられるお店も紹介しています。

ポイントはふたつあります。中国から届いた最新の外食トレンドであり、中国各地の地方料理です。

具体的にいうと、外食トレンドとしては、シビれる辛さの「麻辣(マーラー)」、ハラール料理として知られる「羊料理」、話題の蘭州牛肉麺やビャンビャン麺などのチャイニーズ「麺」、中国の若者が大好きな軽食「小吃(シャオチー)」があります。

地方料理としては、四川料理や東北料理、華北・西北料理、湖南料理、雲南・貴州料理、上海料理、香港・広東料理、福建料理、台湾料理などに分けて紹介しています。

この章は、実際にみなさんがディープ中華の店を訪ねたとき、どの店でも共通して使えるメニューとして活用してもらえることを想定しています。要するに、この本で食べてみたい料理を見つけ、それを注文していただきたいのです。

3章では、ディープ中華を攻略するための下準備として、中国語のメニューの見方をなるべくわかりやすく解説してみました。

一般に中華料理の名称は、食材や調理法を意味する漢字の組み合わせでできています。そこで、よく使われる調理法や調味料、香辛料、食材などの漢字をリストにしてみました。

とはいえ、すぐには頭に入らないかもしれません。これは慣れというか、その気になって覚える必要があるかもしれません。でも、わかってくると何事も面白くなりますよ。

さらに、最後に都内でディープ中華の店が集積している5つのエリア(池袋、新宿・大久保・高田馬場、上野・御徒町、蒲田、錦糸町、新小岩、小岩、西川口)の特徴を簡単に解説し、エリアごとのMAPをつくっています。それぞれの町ごとに雰囲気が違うので、楽しみ方も違ってくるかもしれません。

同書を通じて料理の特徴やおいしく味わうためのノウハウなどを頭に入れておけば、海外でレストランに入るような楽しさが味わえると思っています。

本サイトでは、研究会員のみなさんと一緒に、今後も都内で見つけたおいしいディープ中華の店とそこで味わえる料理を紹介していくつもりです。

本書の購入はこちら↓

※本書は現在、首都圏の書店のみの配本で、大変申し訳ないのですが、地方の書店でお買い求めいただくことができません。アマゾンなどでネット予約していただけるとさいわいです。

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