池袋で本格的な四川&湖南料理を食べるなら生まれ変わった「品品香」

池袋で本格的な四川&湖南料理を食べるなら生まれ変わった「品品香」

いま西池袋では「ガチ中華」の大変な過当競争が起きています。

なにしろ2010年に16店にすぎなかった「ガチ中華」や中華食材店の数が、いまでは100店を超えるほど増えているからです。

既存店も負けてはいられないと、内装のリニューアルなどを手がける店が相次いでいます。今年の夏、内装とともにメニューも一新したのが、四川&湖南料理店「品品香(ピンピンシャン)」です。

四川&湖南料理店「品品香(ピンピンシャン)」

店内は明るい空色に塗られ、数年前から中国の飲食店で流行中の「国潮(グォチャオ)」風のデザインも採用されています。

店内は「国潮(グォチャオ)」風のデザイン

オーナーは中国遼寧省瀋陽出身の張丹さんという女性です。彼女が来日したのは1999年のことですが、在日中国人のビジネスの町として発展を続けていた西池袋にいち早く目をつけ、2011年5月にこの店をオープンさせています。

実をいえば、2月にオープンの予定でしたが、東日本大震災の影響で営業を始めたのは5月になってからだったそうです。当初は相当苦労しましたが、当時はまだ池袋でも少なかった四川料理を始めたことが当たり、多くの中国客が訪れるようになりました。

その後、四川料理好きの日本人も訪れるようになります。大きなきっかけとなったのは、2017年に始まった四川フェスに出店したことでした。

「会場でうちのブースに来た日本の方が、お店はどこにあるの? と聞いてこられたので、教えたら、その日の夜、来店してくれました。それ以来、多くの日本人が来てくれるようになったんです」と張さんはうれしそうに話します。

では、一新したこの店のメニューについて紹介しましょう。

現在の調理人は四川省成都出身の胡章海さんです。

調理人の胡章海さん

もともと品品香の調理人は、湖南省出身の李さんという人が務めていたのですが、2017年に高田馬場に湖南料理店「李厨」を出すことになり、いまに至っています。ですから、この店は四川料理とともに、湖南料理が売りでもありました。

胡さんは四川省出身ですが、湖南料理も手がけます。東京ではまだまだ湖南料理は珍しいですから、その売りはいまでも受け継がれています。

湖南料理といえば、四川料理のしびれる麻(マー)は抑えめで、発酵トウガラシを使った香辣(シャンラー)、あるいは酸辣(スァンラー)な味わいが知られています。ガツンとくる辛さもあるので、辛いもの好きの人にはたまらない味だと思います。

まず豚肉の湖南風炒めの「湖南小炒肉(フーナンシャオチャオロウ)」。青トウガラシの辛さが利いています。

湖南小炒肉(フーナンシャオチャオロウ)

ホルモンをこんなにおいしくいただけるのかと驚くのが、汁なし鍋の「口卤留香肥腸(コウルーリゥシャンフェイチャン)」。トウガラシの辛さは強いですが、ホルモンの甘みがそれを抑えてくれます。

口卤留香肥腸(コウルーリゥシャンフェイチャン)

実は、胡さんはこの夏の店の改装中、しばらく成都に帰省していて、最近東京に戻ってきました。そこで現地で流行している四川料理を新メニューとして加えることになりました。

そのうちのひとつが「鮮椒卤水拌肥腸(シャンジャオルーシュイバンフェイチャン)」で、先ほどの汁なし鍋とは違うホルモンの味わいがあります。なんでも豚の大腸を裏返して料理するそうです。だから、新食感なのです。

鮮椒卤水拌肥腸(シャンジャオルーシュイバンフェイチャン)

「鮮椒仔鴨(シャンジャオズーヤー)」は、骨付き鴨肉を使った珍しい四川料理で、これも現地で流行しているそうです。日本人には骨付きはちょっと食べにくいですが、美味であることは間違いありません。

鮮椒仔鴨(シャンジャオズーヤー)

いま都内で流行中の白身魚の麻辣スープ煮込みの「烤魚(カオユィ)」や、酸っぱくて辛い発酵魚鍋の「酸菜魚(スァンツァイユィ)」もあります。

烤魚(カオユィ)

四川料理といえば、おなじみの麻婆豆腐(今年5月の四川フェスでも大人気!)や、インゲン炒めの「干煸椒圈四季豆(ガンビェンジャオチュアンシージードウ)」もあります。

エビチリの元になった「干焼蝦仁(ガンシャオシャーレン)」も。

干焼蝦仁(ガンシャオシャーレン)

店には中国東北地方出身のスタッフもいるので、手づくり水餃子も食べられます。

手づくり水餃子

デザートは特製杏仁豆腐など。フルーツのせで、口の中がさっぱりします。

特製杏仁豆腐

これからの季節、火鍋が恋しくなるということで、品品香では火鍋の食べ放題(2980円とおトク)も始めました。辛いのが苦手な人も楽しめる二色鍋(中国では「鴛鴦火鍋(ユアンヤンフオグオ)」といいます)なので、安心です。

でも、汗をかきながら食べるのが火鍋の醍醐味。やっぱり辛くないとつまらない……。

汗をかきながら食べる火鍋

張さんによると「最近、西池袋にも火鍋の店がたくさんできたので、うちも負けずにやろうと考えた」そう。いかにも中国人オーナーらしい発想です。

店に訪れた日にも、中国の若いカップルが火鍋をつついていました。この店は日本人客も多く、たまたま隣の席にいたふたりの女子学生が「汁なしカエル鍋」に挑戦していたのが印象に残っています。若い女子ほどチャレンジャーなのかも。ちなみに、汁なしカエル鍋のこの店のメニュー名は「Q弾牛蛙(キューダンニゥワー)」というもので、「Q弾」というのは「弾力性がある」という意味だそう。

汁なしカエル鍋

まだまだほかにもたくさんメニューはあります。生まれ変わった「品品香」にぜひお訪ねください。これまで知らなかった味が楽しめるはずです。

(東京ディープチャイナ研究会)

店舗情報

品品香

品品香の外観

豊島区西池袋1-34-3 矢島ビル2F
03-3971-9848

刀削麺倶楽部

豊島区西池袋1-38-1 YSステージⅡ1F
050-5868-9141

※この麺専門店も張丹さんの経営です。ここも日本人客が多い人気店です。この店の食レポはまたあらためて。

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