今回は、中国の人気外食チェーンである麻辣湯専門店「楊国福(ヨウゴクフク)」に行ってきました。なんでも中国内に6000店舗を構える巨大チェーンだそうです。
私にとっては人生初のマーラータン!楽しみです!
マーラータン(麻辣湯)とは、中国四川省を発祥とする辛く痺れる熱いスープで、ひとり用の簡易版火鍋のようなもの。
スープには、痺れる花椒と唐辛子以外に何十種類ものスパイスや漢方食材が使われており、美容にも良いヘルシーな料理です。
店内に入ると、「(ご来店は)初めてですか?」と店員さんが声をかけてくれ、注文方法を説明してくれました。
注文の流れは、
- 容器とトングを取り、ショーケースから好きな食材を選ぶ
- レジでグラム数を量り料金を計算する(100g=400円)
- スープの辛さ(普通・中辛・大辛)を決める
- 会計を済ませ、席へ移動
楊国福の特徴は、50種類を超える具材を自分で好きなだけ選べ、オリジナルのマーラータンを作れること。
他のお店は具材が個包装になり、分量が決まっていることもあるそうですが、ここではバイキング形式で好きな量を自由に取ることができます!
「Aメニュー:麻辣刀削麺」「Bメニュー:麻辣春雨」(980円)という麺と具材が決まっているセットもありました。
今回は、自分で具材を選ぶ楽しさを味わうべく、早速ボウルとトングを手に取り食材選びを開始します!
ショーケースには、小松菜やパクチーなどの野菜、牛、豚など肉類、エビや海鮮系の練りものなど50種類以上の具材が並んでいます。
麺も具材と同じように並んでいるので、麺を選ばなければスープだけで楽しむことも可能です。
上から順に、
(1段目)サニーレタス、小松菜、ほうれん草、チンゲン菜、キャベツ、白菜、パクチー、ブロッコリー
(2段目)白きくらげ、きくらげ、腐竹(ゆば)、もやし、エノキ、しめじ、春雨、インスタントラーメン
(3段目)昆布、じゃがいも、れんこん、刀削麺、牛筋めん、トウモロコシ麺、さつまいも麺、でんぷん麺
(4段目)羊肉、豚肉、牛肉
ここに書いた食材は、名前のシールが貼ってあり、何の食材かわかったものです。
問題は、それ以外の食材です。
一番下の段には、見覚えのない食材が多く並んでいましたが、なぜか上段に貼ってあったはずの名前シールが無いのです!(笑)
店員さんに聞いてみると、私がわからなかった食材は、カニやイカなど海鮮の練りものや海鮮豆腐、デンプンでできたもちもち食感の食べ物(写真右奥)と判明しました!
店員さんオススメの練りもの系もボウルに追加します。
続いて写真右下に写る、レバーや生チョコレートにも見えるこの食べ物。
こちらは何と「鴨(かも)の血」!
以前、中国食材を扱うスーパーでパックに入ったものを見たことはありましたが、まさかここで再会するとは。
いったいどんな味なのか‥…。
こちらも店員さんにオススメしてもらい、おそるおそるボウルに投入しました!
悩んだ末、私が選んだ具材がこちら!
パクチー、小松菜、ほうれん草、チンゲン菜、しめじ、えのき、もやし、鴨の血、牛肉、豆腐、海鮮豆腐、キクラゲ、うずらの卵、腐竹(ゆば)、イカ団子、カニ団子、油条(中国式揚げパン)
いつの間にか17種類も選んでいたようです。
おそらくいろんな種類を入れすぎていますが、楽しかったので問題なし!
グラム数によって料金が変わる仕組みで、私は350gで1400円!
一緒に行った後輩は、298gで1190円でした。
私はちょっと欲張りすぎたかもしれません。(笑)
選んでいる途中は、何グラムなのかわからないため「これくらいかな?」と思ったタイミングで一度店員さんにグラム数を測ってもらうと良いと思います。
合計金額が1000円以上であれば、麺80グラムを無料で追加してくれます。
麺の種類は、さつまいも麺、トウモロコシ麺、牛筋めん、刀削麺、春雨など種類豊富。
私は一番人気と聞いた「刀削麺」をお願いしました。
会計が終わり、席へ移動します。
店員さんがレシートの番号を頼りに運んでくれるため、レシートは取っておきます。
食材はすぐに調理場へ運ばれ、5分ほどで湯気がたつ熱々のスープになって戻ってきました!
こちらが私のカスタマイズした麻辣湯!
スープの上に顔を出しているのは、刀削麺、油条(揚げパン)や小松菜、黒きくらげやカニの練り物です。
スープは、想像以上にコクがありクリーミー!
初めてのマーラータンでしたが、豊かなスパイスを感じられる濃厚なスープで抵抗なく味わえました。
辛さは、3段階の真ん中の「中辛」を選びましたが、辛いものが好きな私にとってはちょうど良い辛さでした。
徐々に花椒のシビれが効いてくるため、油断して食べ続けていると後半はかなり舌が痺れます。
スパイスの辛さが体を温めてくれ、どこからともなくパワーが湧いてきました!
まさに旨辛。
席の近くには、砂糖や辣油、お酢などの調味料があるので、自分で辛さの調整も可能です。
印象的だった具材をいくつか紹介します!
ひとつ目、こちらはイカの練りものです。
中には、つぶつぶとした小さな卵のようなものが入っていました。
外から見ただけでは分からず、驚きました!
オレンジと白のコントラストが特徴のカニの練り物にも、同じように卵が入っていました。
私のイチオシは、油条(中国式揚げパン)と豆腐です!
このふたつには、クリーミーなスープが染み込み、期待以上の美味しさでした。
スープの辛さもマイルドになるため、辛さが心配という方にもオススメです。
そして、こちらが噂していた「鴨の血」。
血は溶けてスープになるのかと思っていましたが、形は保たれたまま!
味に関しても、血の味がするかと思いきや、無味に近い味。
プルプルとした食感を楽しむ食べ物でした♪
最後、残ったスープを楽しむべく、締めのライスを頼んでしましました!
予想通り、スープとの相性が抜群です。
なんか物足りない、まだ食べられるぞと思った方は、是非ライスを頼んでみてください。
今回、私に中国食材について教えてくれたのは、池袋東口店の店長の曹麗忍さん。
日本に来て10年以上経つそうで、日本語もペラペラです。
曹さんによれば、スタッフ全員が中国人ですが、食材のことであれば皆さん日本語で教えてくれるそうです!
是非皆さんも分からないことは、店員さんに聞いてみてくださいね。
現在、楊国福は池袋東口店以外に、上野店、高田馬場店、大久保店があります。
池袋東口店は、池袋駅35番出口より徒歩約6分。
サンシャインシティに向かう「サンシャイン60通り」をユニクロがある十字路で右折すると道路右側に店舗があります。
入り口は小さいですが、1階と2階にそれぞれカウンター席とテーブル席があり、計40席。
ランチタイムだったため、ひとりで食べにくる方が多くいました。
お客さんは中国人と日本人が半々くらいの割合だそう。
店内は広く清潔感もあり、ひとりでも安心して食べに行けます。
マーラータンはいろんな中国食材を一度に、そして気軽に楽しめるのがポイントです!
自分だけのオリジナルのマーラータンをつくりに、皆さんも一度足を運んでみてください♪
店舗情報
麻辣湯専門店 楊国福(ヨウゴクフク)池袋東口店
豊島区東池袋1-13-12 JETビル 1F・2F・3F
03-6882-0003
https://akr6337780928.owst.jp/
11:00~23:00 (料理L.O. 22:30 ドリンクL.O. 22:30)
※新型コロナウイルス感染拡大により変更有
無休
予算 1000~2000円
楊国福御徒町店 | 台東区上野6-3-14 03-4362-8283 |
楊国福高田馬場店 | 新宿区高田馬場2-14-8 03-4362-8308 |
楊国福大久保店 | 新宿区百人町2-21-2 050-5890-0204 |
Writer
記事を書いてくれた人
江上ふく
代表からのひとこと
「人生初マーラータン」と聞いて、ぼくが初めてこの店を訪ねた1年前のことを思い出しました。そのとき、店には日本人客はぼくしかいませんでしたが、隣の席にひとりの若い女性客がいて、なんとなく中国の人ではないと直観したので、「外国の方ですか?」と聞くと、韓国の人でした。彼女によると「マーラータンは韓国でも大人気。ソウルにはたくさんマーラータンの店がありますよ」と教えてくれました。確かに、韓国の人が好きそうな味だと思いました。
2018年12月に東京に初出店した楊国福は日本のみならず、北米やオーストラリアにも展開している中国2大マーラータンチェーンのひとつだそうです。マーラータン(麻辣湯)の「タン」の文字は、本場四川ではアツアツのスープを強調するため「湯」ではなく「燙」(やけどするくらい熱いという意味)と表記しています。お店の看板をよく見てください。簡体字になっていますが、「麻辣烫(燙)」と書かれているはずです。
面白いことに、このチェーンを創業したのは四川省出身の人ではなく、黒龍江省出身の人でした。いまでこそ、多くの中国人が激辛料理を食べる時代ですが、もともと四川以外の人は麻辣味が苦手な人が多かったのです。そのせいか、この創業者は四川に比べると辛さや痺れをマイルドにして食べやすい味つけを選べるようにし、具材をカスタマイズできるシステムを採用したことで全国展開に成功したといわれています。おかげで韓国人もそうですが、日本人にも食べやすい味になっているのだと思います。