大家好!お久しぶりです。中原美波です。
今回もお馴染みの私のゼミ仲間、谷井朱花さん傳あおいさんを交えて、ニューオープンのお店で香港料理を楽しみました。
中村さんに“胃袋チーム”とも呼ばれる3人組ですので、とにかくたくさん食べました(笑)
取材に伺ったお店は『香港物語 赤坂見附店』さん。実はこちらのお店、以前ライターの江上ふくさんが紹介をしている四ツ谷の『香港物語スイーツ』さんの2号店にあたります。
2号店とはいえ、こちらのお店はスイーツをメインとする四ツ谷の店舗とは少し異なり、食事のメニューを中心に、食事スイーツ併せて100近いバリエーション豊かなメニューを取り揃えます。昨年12月にプレオープンし、ついに今年2月9日にグランドオープンを迎えました。
なんといっても立地が特徴的。東京メトロ丸の内線・銀座線の赤坂見附駅の10番出口を出ると見える螺旋階段をのぼると、なんとビックカメラさんの2階の一角にお店が。一歩出れば家電が販売されているようなガチ中華のお店は初めてでした(笑)。駅直結、雨にも濡れずにアクセスできます。
今回取材に協力してくださったのは「私は良いので(笑)」と、写真はありませんが店長の市木泰臣さん、写真左から2番目の方は今回取材に対応してくださった、お店の責任者を務める顧暁路さん。
そして絶品のお料理を作ってくださるシェフは、広東省広州出身の許志東さんです。そのほかにも気さくで明るいスタッフの皆さんが協力してくださいました。
なお店長の市木さんと顧さんは今回の取材を通じて、主に以下のことを読者のみなさんにお伝えしたいと話していました。
- 香港料理といえば、点心やスイーツのイメージが強いけれど、本当はお酒に合うような美味しい料理がもっとたくさんあることを知ってもらいたい!
- 日本人の方にもっと来てもらいたい!
ということで、香港料理の幅広さをお伝えし、皆さんの食欲をそそることができるよう、私も意気込んで紹介させていただきます!
早速店内の様子から。
この日は天気が良いこともあり、暖かい日差しが降り注ぐ店内はとても明るく、窓も大きく開放的な印象でした。またこれまで取材したガチ中華のお店とは一風変わって、パステルカラーの家具、中国から実際に持ってきたというこだわりある美しい食器が並んでおり、まるでスイーツカフェのようなインテリアです。
オーダーはこちらのタブレットから行います。 写真付きでわかりやすくなっています。
ちなみにこちらは店頭にある紙のメニューですが、これを見るだけでもメニューの豊富さがわかるかと思います。とりわけロースト料理や、日本人にはやはり担々麺などが人気だそうです。
今回は豊富なメニューの中でも、お店の方に選んでいただいたお料理を紹介します。
燒臘(シュウラプ)三品セット
まずはまさに香港料理らしい、美しい見た目をしたこちら。市木さんや顧さんも大好きだというオーダー必須メニューです。上から順に、チャーシュー、ローストダック、ローストポークの3種盛り合わせです。シェフが時間をかけてじっくり仕込みをしているそうで、簡単に噛み切れるほどしっとり柔らかい食感に仕上がっています。
なかでも変わり種は一番手前のローストポーク。香ばしく焼き上げられた皮の表面は塩味がしっかりついており、パリパリした食感になっています。柔らかく甘みのある豚バラ肉だからこそ、このコーティングがとても良いアクセントになっています。
特徴的なのはこれらをお好みで調味料をつけて食べること。左から順に、砂糖、梅ソース、ダック専用特製ソースです。砂糖は最初びっくりしたのですが、特に塩味あるローストポークには相性抜群です。
どろっとした梅ソースも適度な酸味があり、企業秘密の特製ソースも甘みがあるフローラルな味わいで、いずれもお肉の脂の甘みにマッチしています。そのまま食べてもよし、時々これらで味変しても◎です。
黒コショウ牛肉焼き小籠包
こちらは小籠包、という名前ですが、肉まんに近いお料理。蒸した後に焼かれた生地は、アツアツふかふかに仕上がっています。中にはしっとりした牛肉のあんがぎっしり入っており、適度な胡椒の風味と皮の甘さがマッチしています。
スペアリブのガーリック唐揚げ
豪快な見た目のこちらは豚肉のスペアリブ。揚げてあるのでお肉のジューシーさがより一層際立ちます。味付けは濃すぎずお肉の旨みが存分に楽しめます。お肉本来の旨みが存分に活かされた癖のない味付けとボリューム感はおつまみとしても良さそうです。開始早々ではありますが、まさにこういった香港料理はお酒に合いそう。
塩干魚と茄子の鍋蒸し
こちらも顧さんのお気に入りメニュー。干し魚を使うのは日本人にとっては珍しい印象を受けます。見た目は麻婆茄子ですが、食べているうちに後から凝縮された魚介の深い味わいを感じられ、食べたことがあるようでなかったメニューでした。どこか家庭料理のような安心感あるほっこりする味わいで、私もお気に入りの一品です。
海鮮五目お粥
香港料理といえばお粥を思い浮かべる人も少なくないかもしれません。土鍋に入った彩豊かなこちらもまた美しい見た目です。お粥自体はマイルドで優しい塩味な分、トッピングの風味がしっかりと味わえます。生姜の爽やかな香りも特徴的です。ピーナッツのカリカリ感や、揚げた豚の皮のふわふわ感など様々な食感が楽しめるのも工夫が感じられるオススメポイントの一つです。
和牛とアスパラ炒め
大ぶりにカットされたカラフルな野菜とお肉が照り輝くこちらのお料理も絶品です。和牛を惜しみなく使用しており、噛めば噛むほどジューシーな脂がじゅわっと広がります。思わず唸って食べてしまうこと間違いなし。野菜も甘みがあるので食べ応え抜群、野菜もお肉も主役の一品です。
タロイモ焼き
私個人的には一番のお気に入りだったこちら! 見た目のインパクトもあり、初めて食べる私には味の想像もつきませんでしたが、香港では比較的メジャーな料理だそうです。まずタロイモを千切りしてから味付けし、さらにチャーシューを挟んでかたどって焼いたという手の込んだメニューです。シナモンのような華やかな香りと適度な塩っ気がタロイモそのものの素朴な味を引き立てます。食感もホクホクで腹持ちもいいため、主食にもおかずにもなりそうです。芋好き必見の一品です。
海老春巻きチョンファン
これまた私が大好きな料理、チョンファン。お米でつくられたとろとろの皮が特徴的で、以前香港料理屋さんに行った際に感動してからというもの、すっかりハマってしまった飲茶の中でも定番メニューです。
しかし珍しいのは、こちらは海老春巻きを巻いている点。春巻き入りチョンファンは初めてでしたが、とろとろサクサクぷりぷりの食感三拍子が揃っており、これまで食べたチョンファンの中でも一番好きなタイプでした。甘じょっぱいソースもそれぞれの具材をひとまとめにしてくれて、風味食感ともに楽しめる、香港料理の奥深さを感じられる一品です。
以上8品のお食事を一気に紹介しました。今回は実際に、みんなでビールをお供に食事をしましたが、香港料理はお酒にも合いますね。
ガチ中華といっても味付けは全体的に馴染みある丁度いい甘みや塩味、素材そのものの旨みが活きており、料理が進めばお酒も進む、お酒が進めば料理も進む、まさにこんな幸せな食事が楽しめるのです。
続いてデザートも紹介します。四谷店とは違って食事がメインの店舗ながら、こちらもデザートメニューはとっても豊富です。
ヤンジーガンルー
マンゴーソースに加えてココナツウォーターを合わせたこちらは、口いっぱいに広がる爽やかさとまろやかさで、別腹で食べられてしまう美味しさです。小ぶりのタピオカ、酸味のあるグレープフルーツととろとろのマンゴーが入っています。
小豆ウエンココナッツミルク
「ウエン」とは「芋圆」と書き、タロイモでできたもちもち食感の団子のことを指します。先ほどのヤンジーガンルーとはまた全然違った風味で、ココナッツミルクの濃厚さと小豆が溶け出したクリーミーな甘みが特徴です。中には小豆や芋圆のみならず、さつまいもでできた団子もたっぷり入っているため、香港版おしるこのような、どこか和も感じられる新感覚スイーツとして味わえます。
パルタピオカ・タロイモココナッツミルク
見た目は小豆ウエンココナッツミルクと似ていますが、こちらの方がよりミルキーな風味です。ドロドロとしたとろろのような食感のタロイモはこれまで食べたことのない味わいと食感です。タピオカもたっぷり入っているので、見た目以上に食べ応えもあるスイーツです。
月見タルト
続いてはこちら。店内のショーケースにも陳列されており、入店時から食欲をそそられます。実は皆さんが食べ馴染みあるエッグタルトとはまた違って、塩味のある黄身が真ん中に埋め込まれているのが個性的です。とろっとろの甘みある卵とほろほろのしょっぱい卵は病みつきになる組み合わせです。パイのサクサク感と香ばしさもまた本格的で、お店でしか食べられない上品な味わいです。
ドリアンパイ
かつてシンガポールに訪れた際、街の至る所で見かけたドリアン。匂いの強さから食べずに少しだけ恐れていたのですがまさかのここでご対面するとは(笑)。
市木さんによると、匂いをかなり抑えているので食べやすいとのこと。食べてみると、甘すぎずねっとりとした餡は、クセがありながらもどこか優しい風味で、意外にもハマってしまいます。ドリアン未挑戦の方のドリアンデビューはこちらで決まりです。
そしてスイーツといえばもちろん、爽やかで味わい深いお茶も120%マッチしちゃいます。お店だからこそいただける本格的なお茶も是非オーダーしてみてもらいたいところです。私たちは実際に糯米香プーアル茶と特級ジャスミン茶に舌鼓を打ちながらデザートを楽しみました。フローラルなプーアル茶、キレのある香りのジャスミン茶は脂を食べたお腹もリセットしてくれます。
特級ジャスミン茶を注いでいる様子です。見た目も透き通って、お店に降り注ぐ日差しも相まって、とっても美しいですね。 上品なお茶とスイーツでアフタヌーンティー利用もおすすめです。実際にお茶をメインに来店される方もいるそうです。優雅なティータイムもぜひ香港物語さんで楽しんでみてください!
ということで、香港料理の幅広さを知ってもらいたい!日本人の方にも来てもらいたい!との思いで胃袋チームも本領を発揮しました。最後まで読んでくださったみなさんがもうお腹いっぱいですかね…(笑)。
しかしこれ以外にも、リーズナブルなお食事やスイーツ、香港料理ならではの点心類はもちろん、お店の方おすすめのハタの蒸し物などといった事前予約必須の高級食材まで、幅広いメニューを取り揃えています。
まさに香港料理の奥深さ、そして美しさを体現したお店でした。駅の10番出口を出てすぐ、絶品香港料理が待っていますので、みなさんも実際に足を運んでお好みのお料理をお飲み物と一緒に見つけてもらえたら嬉しい限りです!
私もこれから通って、どんどんお気に入り香港料理を開拓したいと思います!
以下、胃袋チーム(笑)の2人の感想を紹介します。
~谷井朱花さん感想~
どうも、胃袋担当タニイです。香港料理?!って感じでお邪魔したけど、主食からデザート、お酒のおつまみまでお口に合いすぎやん〜〜タイ料理くらいメジャーになるべきだ!と思いました。
☆たくさん頂いたので各部門に分けておすすめ発表☆
[ご飯系]
- エビ春巻きチョンファン
覚えられないので「エビサクサク白ぶよぶよ」と読んでおりました。エビ春巻きを薄いうどんで巻いて、美味のタレをかけたよ〜みたいなオリジナルメニュー!はじめまして、もちろんおいしいです。 - スペアリブのガーリック唐揚げ
スペアリブを丸一日漬け込んで唐揚げにしてるんです、贅沢!! - シュウラプ3点セット
梅ソースと砂糖と特製ソースでいただきます。まったく臭みないし、パリパリだし、味変できちゃうし!お店のおすすめメニューです〜!
[デザート系]
- パルタピオカ・タロイモココナッツミルク
タロイモがほんのり甘くてココナッツとめちゃくちゃ合う〜!中に入ってるタピオカも大きくてもっちもちです〜! - 月見タルトとドリアンパイ
エッグタルト、カスタードが優しいのよ。全てを包み込んでくれる感じする(深イイ〜)ドリアンってアボカドとバナナとカスタードの間みたいな味するんですね、おもしろい! - 特選ジャスミン茶
3回おかわりOK!香港アフタヌーンティー流行っちゃいますね〜ほっと一息。
メニューが多い分、ランチからデザート、おつまみまで幅広く楽しめます〜!駅近直結なので雨に濡れずに店内までいけるのも嬉しい^^香港料理初めての方も、赤坂見附駅に訪れた方もぜひぜひ!
~傳あおいさん感想~
お久しぶりの登場の胃袋担当デンです。実はこの3人で初めて遊んだのも1年前の香港料理ということもあり、香港料理には不思議な縁を感じました。可愛らしい店内とは裏腹にお酒の種類が豊富で、おつまみに最適なお料理がたくさんありました!
私のお気に入り料理一品目はスペアリブのガーリック唐揚げです。もう名前でおいしいですよね。外はカリカリに揚げられていてお肉もジューシーで、お酒が進む味付けという3拍子がそろっていました。
お気に入り二品目は塩干魚と茄子の鍋蒸しです。料理名だけだとどんな味か想像がつきづらいですが、麻婆茄子のお魚版といった味でした。どのお料理も日本でも馴染みのある味でガチ中華に馴染みのない方でも、気軽に楽しめると感じました!
そして、おかず系だけでなくデザートもそろっているのが香港物語さんです。お店に着いた時に、エッグタルトをいただいたのですが、卵の甘みとサクサクのパイで口の中が幸せでした。香港スイーツ定番のヤンジーガンルーもマンゴーが濃厚なのにくどくなく、安定のおいしさでした!
香港物語さんではお茶を注文すると大きいポットできて、お湯を無料で追加していただけるのでかなりの量満喫することができます!
おつまみからスイーツまで幅広い料理をそろええる香港物語さんはどの時間帯に誰と行っても楽しめること間違いなしのお店でした!
(中原美波)
店舗情報
香港物語 赤坂見附店
港区赤坂3-1-6
ビックカメラ2F
03-6441-2868
Writer
記事を書いてくれた人
中原 美波
代表のひとこと
今日もみんなでたくさん食べましたね。「胃袋チーム」だなんて、失礼なことを言ってしまいましたが、いつも取材の日は、おなかを空かせて取材に集合してくれるからで、実に頼もしく思っているんですよ。たくさん食べないと取材になりませんから。
この店の1号店はみなさんの大学の先輩でいま大学院生の江上ふくさんが以前、レポートしてくれましたが、中原さんも書いているように、1号店より香港料理のメニューがグレードアップしていますね。夜はゴージャスなコースも用意されているようです。
お手頃なランチメニューもあるので、ひとまずお昼に訪ねて気に行ったら、友人知人と一緒にディナーを楽しむのもいいかもしれません。
香港料理の店に行くと、こんな感じで厨房にローストポークやダックがぶら下がっているのを見かけますが、これいいですよね。この店の内装はおしゃれですが、だからこそ意外性もあり、うれしくなります。
今度来たときは、エビワンタンメンを試してみようと思っています。