今回は私が通い詰めている新都アジア物産(板橋区高島平)の店長、金城春子さんおすすめの旬なお手軽中華食材を紹介します。
カウントダウンせずに1位から行きます。
1位 黄飛紅香脆椒(クリスピーチリピーナッツ)
イチオシは、最近プロの料理人もちゃっかり使っているという噂の「黄飛紅香脆椒(クリスピーチリピーナッツ)」。
揚げたピーナッツと唐辛子が一緒に入っているアレね、ビールに合う辛いやつ、と思う人もいるかもしれません。私もそう思いました。
アレとは白い袋の「黄飛紅スパイシーピーナッツ」というピーナッツメインのスナックです。
ところが、おすすめはそれではないらしく、お店でも昔ながらの白い袋のアレはスナック売り場に、そして今回紹介する黄色い袋の「黄飛紅香脆椒(クリスピーチリピーナッツ)」(以下コレ)は食材の棚にありました。
お店によっては一緒に並んでいるところもありますが、明らかに用途が違うのだそうです。コレは「そのまま食べるんじゃなくて、サラダにかけるか、炒め物料理の最後に混ぜて使うもの」だそうです。
ふ~ん、そうなのかあ、と思いつつ、春子さんイチオシならとコレを買ってみました。このときはまだ、我が家全員がコレにはまるとは思ってなかったのですが……。
袋を開けてみてびっくり!
コレはアレより唐辛子が多く、唐辛子は巨大です。長さ2センチくらいで指が入るくらいの直径です(指にはめると爪の中まで真っ赤になるので、注意!経験者談。私ですが)。
見るからに辛そうです。そして美味しそうな匂い! パッケージに「一分辣味、十分香脆」と書いてあります。辛さ1割、サクサク10割ということです。
ゴマ付きの輪切り唐辛子は本当にサクサクで、触感はエビの殻のよう。そして見た目に反してほぼ辛みは感じません。重さの関係で上に揚げ唐辛子、その下に揚げピーナッツ、底に調味料の顆粒が入っているので、大きめのスプーンで崩さないように均一に混ぜてトッピングしましょう。手を突っ込むと手首まで真っ赤になりますので注意してください(経験者談、私だけど)。
パッケージの裏には、おすすめのトッピング例と簡単な作り方の写真がありました。
鱸(スズキ)のソテーにコレを和える「飛紅烹鮮魚」、カレー味の蟹とうどんにトッピングする「飞红焗咖喱蟹」、千切り野菜のサラダにトッピングする「飞红手撕菜」など、いろいろに利用できるんですね。
我が家でいちばん好評なのは、3つ目の「飞红手撕菜」をアレンジした「白菜の千切りの塩昆布ごま油ちょっと和え」にコレをトッピングしたもの。
白菜ってミニ白菜でも1個買うと家庭ではなかなか消費出来ないものですが、コレに出会ってからは白菜がどんどん消費されます。キャベツとか水菜とかいろいろ試した見た結果、コレには白菜がいちばん合うかと思います。家族3人で大きなボールで作っても足りないくらいです。
「白菜の千切りの塩昆布ごま油ちょっと和え」レシピ
「白菜の千切りの塩昆布ごま油ちょっと和え」の「黄飛紅香脆椒(クリスピーチリピーナッツ)」トッピングの作り方を紹介します。
白菜は横に千切りにして塩昆布と交互にボールに入れます。お好みで岩塩やチキンスープの顆粒を足してもおいしいです。しなっとなったら、ごま油を垂らしてさっくり混ぜてお皿に盛ります。
最後に「黄飛紅香脆椒(クリスピーチリピーナッツ)」をトッピングすると、辛そうなインパクト大! でも辛くなくてサクサクの触感がおいしい四川風サラダの出来上がりです。辛い物が苦手な人でも大丈夫なので、ご家族でどうぞ。
ほ~ら、やっぱりプロも御用達
コレを使っているプロの調理を見つけてしまいました。唐辛子の大きさとサクサクの食感が蝦のようだとは思っていたのですが、ずばり、コレと蝦とネギを炒めた「天然エビの四川風炒め」が行きつけの蔵前の「味道」にありました!
プロも認める食材なんですね。
「これってあの、黄色い袋のやつ?」と確認したところ、ニヤリでした。当たりです。おいしかったです。
このときは太極拳仲間と行ったのですが、彼の第一声は「うわっ!辛そう!」でした。ザクザクの唐辛子がこれでもかと乗っているので、当然の反応です。いいや、辛くないって、大丈夫だから。止まらなくなります。
2位 山薬黒芝麻糊
3位 紫山薬黒米仁
新都アジア物産店長の金城春子さんおすすめのお手軽中華食材2位と3位は、中華風お汁粉ともいえる「山薬黒芝麻糊」と「紫山薬黒米仁」です。
粉末をマグに入れて200㏄の熱湯を注いでかき混ぜるだけの中華お汁粉のもと。スイーツとはいえ、甘さ控えめで、原材料もとってもヘルシーです。どちらの名前にもある「山薬」とは、山芋のこと。滋養強壮保健薬として漢方薬に使われています。
「山薬黒芝麻糊」は、山芋と黒胡麻と黒もち米、黒燕麦、黒糖などが入ったお汁粉。「紫山薬黒米仁」は紫芋ともち米、緑豆、緑茶などが入ったお汁粉です。私はこれを小さな保温水筒に入れて学校に持っていき、授業の合間の休み時間に飲んでいます。一般的に日本語学校の授業はひとりの先生が4時間続けて担当するので、おなかが空くんですよ。学生だって11時を過ぎると「おなか空いた~」と言います。そんなときの小腹満たしにちょうどいいので冬の間、大活躍しています。
「山薬黒芝麻糊」と「紫山薬黒米仁」で「あーん」してみる?
お家で飲むならぜひ、小さいお椀とレンゲで上品に味わってください。私はレンゲが好きで、あちこちで買ったりしています。
中国ドラマあるあるのひとつに「レンゲで薬やスープやおかゆを飲ませてあげる」というのがあります。
日本人としては「めんどくさ! 自分で飲むから置いといて」と思います。そもそも他人に「あーん」してあげるのは離乳食か介護くらいというイメージです。
ところが、華流ドラマでは、レンゲで「あーん」してあげるシーンがよくあり、愛情表現のようです。意識を回復した愛する人を抱き起して、レンゲでフーフーしながら飲ませてあげる……。やってみたい方はこの中華お汁粉で。
ちなみに本当に離乳食や介護で「あーん」する場合、経験上、スプーンよりレンゲの方がむせにくいようです。お家でもレンゲを使いましょう。
店舗情報
新都アジア物産
板橋区高島平2-28-1-106
03-6915-7166
https://shimto.jp/
味道
台東区蔵前2-2-1
03-5839-2118