池袋第3のフードコート「沸騰小吃城」はガチ中国度がハンパないぞ

9月13日にプレオープンした池袋の第3の中華フードコート「沸騰小吃城(ふっとうしょうきつじょう)」を訪ねました。

2019年11月頃にオープンした第1の友誼食府、今年6月の食府書院に続くここは、これらにも増してガチ中国度がハンパなく高いといえます。

なにしろ沸騰小吃城が入店しているビルは、池袋駅西口(北)から徒歩5分ほどの場所にあるのですが、2階が中華火鍋屋、3階がこのフードコート、4階は中国カラオケ(確かここは昔中国系ネットカフェだった気が……)、そして地下1階には香港スイーツの「香港誠記」という店があるなど、まるごと中華テーマパークのような世界なのです。1階も中国に数多く出店しているファミマなので、中国でもよく見かける景色そのものです。

でも、店内から窓の外を眺めると「世界の山ちゃん」の大きな看板が見えるので、「やっぱりここは日本だよな」と思わせてくれるところも不思議で面白いです。

それだけではありません。

エレベーターで3階まで上がって扉が開いたとたん、最初に出迎えてくれたのは配膳ロボットでした。最近の中国のレストランではそれほど珍しくはないことで、都内の中華火鍋チェーン「海底撈」でも配膳ロボットは活躍していました。このフードコートにもいたのです。

配膳ロボットはまだしっかりオペレーションできていないのか、店内をうろうろしているのが面白いです。

店内はけっこう広く、中国各地の地方料理のブースがたくさんあります。福建や上海、東北、重慶、湖南、そして珍しいところでは湖北の料理コーナーまであります。中国の北から南まで、各地の味を一度に楽しめるというわけです。どんなものが食べられるか、ざっと紹介しましょう。

まず福建の小吃のブースです。福清小吃と沙县小吃というふたつのブースがあります。

これは福建省の一地方である福清の名物、サツマイモ団子入りスープの「龍高番薯丸(ロンガオファンシューワン)」です。この地方ではサツマイモの粉で団子をつくります。団子は薄い緑色をして、モチモチ感と歯応えがあり、中に豚肉や野菜を入れます。蒸してセイロにのせて食べてもいいし、このように野菜入りスープにしてもおいしいです。

これは「海蠣餅(ハイリービン)」という、見た目は日本の甘食のようですが、カキや高菜入りの揚げ餅です。地元の子供のおやつだそうです。

これは通称「福建風バーガー」ともいわれる「光餅(グォンミャン)」です。

次は重慶料理。麻辣がほとばしる激辛の世界です。

これは麻辣スープに具材を串でさして絡めて食べる「串串香(ツァンツァンシャン)」です。かなり辛くて口の中がしびれます。

次は都内でも珍しい湖北料理。

省都の武漢名物のゴマソースタレのまぜ麺「熱干麺」です。わりと雑っぽい見た目ですが、麺はもちもち、ゴマダレたっぷりのなかに、辛味もある複雑な味です。武漢のもうひとつの名物「三鮮豆皮(サンシェンドウピー)」は、まだ食べられないようでした(9月末現在)。

ほかには四川料理とはまた別種の辛さで知られる湖南料理。

エキゾチックな中国少数民族の味覚を楽しめる雲南料理。

この「好味道鹵味」というのは中国の煮込み料理のこと。ただし、具材がなかなかジャンクで、鴨脖(鴨の首)や激辛の豚足など、味の濃いものが多いです。

「錦州焼烤(ジンジョウシャオカオ)」は、渤海湾に面した遼寧省の錦州という町の名物中華バーベキューです。この写真はイカ焼きですが、エビや魚などの海鮮や肉、野菜を甘辛いソースをかけて焼きます。ビールのつまみにぴったりです。

そして「上海生前包(シャンハイシェンチェンバオ)」。これは焼き小籠包で上海小吃、つまり軽食の世界。

これは上海スイーツのひとつ、白玉団子の甘酒汁漬けの「酒醸元宵(ジウニャンユエンシャオ)」で、中国では元宵節(旧暦1月15日の祝日)に食べます。甘酒の透き通った汁に「湯圓(タンユエン)」と呼ばれる白玉団子を入れます。この店のは透明ではないですけれど…。

タピオカドリンクや中国の朝ごはんの豆乳や油条を出す「風味早点」。

香港スイーツやお酒を出すコーナーもあります。10月1日以降、アルコールも解禁です。

さて、このフードコートのもうひとつの特徴は、紙のメニューがないことです。注文はスマホによるQRコード読み取りでメニューを見て選びます。これは福建料理の海蠣餅を注文したときのプロセスです。

最近、都内のチャイニーズ中華の店ではQRコード利用でメニューを注文する店が増えています。

注文をすませると、配膳ロボットが海蠣餅を運んでくれました。揚げたてはおいしいですね。

仕事がすむと、ひと休み。

沸騰小吃城のオーナーは福建出身の任さんという人で、このビルの中華火鍋屋やカラオケ屋とともに、ビル裏の福建料理店「福清菜館」のオーナーでもあります。

店長の同じく福建省出身の林さんによると、このフードコートは第1(友誼食府)、第2(食府書苑)のように、都内に実在する店が出店しているのではなく、すべての料理ブースの調理人を自ら集めて運営しているそうです。

そのぶん、コロナ禍で中国から呼ぶはずだった調理人の来日が遅れ、本当は5月くらいにオープンする予定が延びてしまったのだとか。ですから、QRコードのメニューをみても、写真や値段が入っていない料理がまだけっこうあります。調理人が全員そろっていないので、つくれないというわけです。

でも、何回か訪ねると、だんだん食べられる料理が増えていることがわかります

第1,第2とは違い、店に林店長のような接待案内役がいるので、初めての人でも安心して利用できるところがいいですね。彼はとてもやさしく、感じのいい人です。

実際、ここがプレオープンした翌日、いま都内のチャイニーズ中華のニューオープン店を誰よりも早く訪ね、紹介してくれる若き案内人、阿生さんhttps://twitter.com/iam_asheng が素早くツィッターで発信していたせいか、すでに若い日本の女性客の姿もちらほら見られました。

ぜひ足を運んでみてください。

帰り際、配膳ロボットが見送ってくれますよ。

(東京ディープチャイナ研究会)

店舗情報

沸騰小吃城

豊島区西池袋1-43-7
福住ビル3F
03-4530-9131

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